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デンチャープラーク形成機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 09771689
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 補綴理工系歯学
研究機関広島大学

研究代表者

二川 浩樹  広島大学, 歯学部・附属病院, 講師 (10228140)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワードCandida albicans / Candida glabrata / Candida tropicalis / saliva / serum / thigmotropism / hypha / hydrophobicity
研究概要

義歯などの高分子材料には,カンジダアルビカンスをはじめ,数種のカンジダ属が容易に定着し高頻度に分離される.義歯装着者の場合,このようなカンジダの床下粘膜における増殖によって,義歯性口内炎が引き起こされる.さらに,汚れた義歯の装着によって,隣在歯あるいは鉤歯のカリエスが引き起こされ,その後のQOLの低下につながってしまう.これだけではなく,デンチャープラーク微生物を持続的に誤嚥あるいは誤飲することによって嚥下性肺炎や腸管内感染が引き起こされた例が報告されており,高齢者は予期せぬ感染症の危険性に曝されている.したがって,カンジダによる義歯材料表面へのバイオフィルム形成に関与する因子を明らかにすることは非常に重要である.本研究では,バイオフィルム形成に関与するカンジダの病原性因子を検討した結果以下の知見を得た.
1. Candidaによるバイオフィルム形成は,菌株に依存的である.
2. Candidaによるバイオフィルム形成は,ペリクル中の血清成分の濃度依存的であり,口腔内に炎症が生ずることにによってさらにデンチャープラークの形成が助長する可能性が示唆された.
3. バイオフィルム形成は,菌糸形成能などの菌株固有の性質と関連し,特にシグモトロピズムという材料表面に沿って菌糸を伸ばす性質のような菌体と材料との相互作用が重要であることが明らかとなった.
4. バイオフィルム形成には,菌によって産生される酸によるpHの低下という環境因子などの関連している.
5. 唾液・血清成分中のフィブロネクチン,マンナン結合タンパクが他の唾液や血清由来のタンパクと共存することによってバイオフィルム形成が著しく助長されることが明らかとなった
以上のように,カンジダのバイオフィルム形成には,種々の因子が複合的に関与していることを明らかにした.

報告書

(2件)
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Nikawa,H. et al.: "Effects of modified pellicles on Candida albicans biofilm formation on acrylic surfaces." Mycoses. 42. 1-8 (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Nikawa,H. et al.: "Effects of serum concentration on Candida albicans biofilm formation on acrylic surfaces." Mycoses. 42(掲載予定). (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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