分子内における回転/並進運動の相互変換システムの構築
Project/Area Number |
09J09019
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Functional materials chemistry
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
奥野 絵里香 The University of Tokyo, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 分子機械 / 分子運動 / ロタキサン / 配位子交換 / 回転運動 / 並進運動 / 超分子 / クランク |
Research Abstract |
近年、ナノメートルスケールの分子運動を機能として利用した「分子機械」の開発が着目されている。しかしこれらが実際に働くためには、分子運動を精密に制御する必要がある。その中でも特に、運動の基本要素である回転と並進という運動の種類を制御する方法を確立することは、分子運動の制御において重要な課題である。そこで、本研究では運動の種類を相互変換可能なクランク機構に着目し、クランク型分子の合成を達成した。 クランク機構とは回転部位と並進部位がコネクションロッドによって直接連結された構造を持ち、一回転と一往復が対応して、運動の種類を変換する機械部品である。これを分子レベルで達成するため、回転部位としては銀イオンの協同的な配位子交換を利用した金属錯体型分子ボールベアリングを、並進部位としては軸分子が環状分子に貫通したロタキサンを用い、それぞれを連結することにした。 合成した分子はプロトンNMRスペクトルを用いて解析を行った。まず温度可変NMRを用い、合成した分子クランク内での回転運動および並進運動を確認した。続いて、二種類の運動が分子内で相関しているかを調べるため、並進運動部位の可動範囲を詳細に調べ、並進運動範囲が回転運動の影響を受けていることを明らかとした。さらに、モデル分子を用いて並進運動抑制実験を行い、並進運動を抑制すると回転運動も抑制されることを示し、二つの運動が互いに影響し合っていることを明らかとした。 このように、分子レベルで複数の運動部位を組み合わせることに加え、本研究のように種類の異なる運動部位を相関させた例は今までに無く、大きな新規性を持つと考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)