研究課題/領域番号 |
10410047
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学(含社会福祉関係)
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
渡邊 満 (渡辺 満) 広島大学, 法学部, 教授 (00080979)
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研究分担者 |
小谷 典子 山口大学, 人文学部, 教授 (60117083)
小谷 朋弘 広島大学, 法学部, 教授 (60106789)
中村 重信 広島大学, 医学部, 教授 (30026843)
平岡 敬子 呉大学, 看護学部, 助教授 (30260673)
江頭 大蔵 広島大学, 法学部, 助教授 (90193987)
倉重 加代 鹿児島女子短期大学, 講師 (40290663)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1998年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 先端医療 / 終末期医療 / 医師・患者関係 / 看護婦の役割 / 医学教育 / 患者会 / 医療事故 / インフォームド・コンセント / クオリティ・オブ・ライフ / 医療過誤 / 地域医療 / プライマリ・ケア / 高齢者ケア / 診療報酬 / クオリテイ・オブ・ライフ |
研究概要 |
問題意識:医療における人間関係、つまり医師・患者関係は、近年大きく変化してきた。単純化して表現すれば、その変化はパターナリズムからインフォームド・コンセントへ、という動きであった。こうした変化は人々の意識にどのように反映しているのであろうか、とりわけ医師と患者という立場・役割が対極に置かれている人々の間でどのように意識されているのか、というのが本研究の直接的問題設定である。また社会・経済環境の変化に伴う医療保障制度の改革、介護保険制度の導入、医療法・脳死臓器移植法など法制度の変更が医療の現場に大きな影響を与えている。そうした変化が人々の意識にどのような変化をもたらしているか、を探ることが本研究の2次的課題であった。 方法:先行研究の文献による研究、当事者へのヒアリング調査、医師・患者への意識調査などが本研究で採用した主な方法であった。なかでも医師・患者への意識調査・解析が最も大きな比重を占めている。本研究はグループ研究であり、上述の方法は共通点だけを指摘している。また上述の問題意識もゆるやかな共通認識であり、個別テーマで問題意識に微妙な差が生じているが、その微調整はあえて実施していない。なお、個別テーマは以下の8項目であった。先端医療の光と陰、終末期医療の諸側面とチーム・アプローチ、医師・患者関係の現在、病院における看護婦(士)の地位と役割、医師養成システムの伝統と革新、患者会の性格と活動、医療事故と医療裁判、地域医療とプライマリ・ヘルス・ケア。 主な研究成果:医師と患者の間に大きな意識ギャップが存在すること、その意識差はどのように生じているか、どこから生じているかを分析し、説明を試みた。医療を患者の自己決定を中心に考え、実施していく、という点では医師・患者の間でほぼ共通の認識が生じつつあるが、制度として、あるいは法的義務・権利として患者の自己決定を保障するという点ではまだ完全な合意に至っていない。医師・患者の意識の上でも依然として意識ギャップが存在していることが明らかになったと言える。
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