研究課題/領域番号 |
10750159
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
熱工学
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
天野 嘉春 早稲田大学, 理工学総合研究センター, 講師 (60267474)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 混合媒体 / 直接接触式熱交換器 / 熱物性 / 吸収器 / 凝縮器 |
研究概要 |
本年度までに明らかにした事項は次の2点である。 1) アンモニア・水混合媒体の熱力学的物性推算式は、Tillner-Roth等の推奨するHelmholtz Free Energyを基礎とした状態方程式による方法が、現状では最も信頼が置ける。しかしながら、この方法は、物性値推算において2次の微分項を含む演算があり、たとえばIbrahim等の推奨する提案する状態方程式を元にした方法に比べて、収束演算時間がかかることが不利な点として残る。また、修正SRK方程式を元にした方法で推算すると、特に密度からアンモニア濃度を算定する際に、他の上記方式に比べて大きくその値がずれることが確認された。現状では、系内のアンモニア濃度をオンライン計測する方法としては、密度計による液相部濃度の推算が唯一であることから、注意すべき点である。 2) 直接接触熱交換プロセスの基礎的な特性を定常特性実験により評価した。シェル内に流入した水蒸気に、冷却水を液柱(動作点によっては液滴)状に熱交換器上部から供給し、内部で直接接触させて熱交換させた。さまざまな液柱を形成するためのプレートを用意し、実験した。その結果、液滴状に散布し、液滴ピッチ(間隔)を狭めて行くにしたがって、また、液滴落下長さを延長することにしたがって伝熱性能が向上するが、ある閾値以下のピッチ、あるいはある長さ以上になると、その向上割合が鈍くなるため、熱交換器体格とのトレードオフから、ピッチおよび液滴落下長さが決定可能であること。一方で、直接接触することによる高温・低温流体の圧力干渉が発生しやすく、振動的な振る舞いを見せることがあったことから、動的な特性を考慮した設計が必要となることを確認した。
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