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動物プランクトンの音響反射率の推定に必要な生体密度と生体内音速の測定

研究課題

研究課題/領域番号 10760112
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 水産学一般
研究機関北海道大学

研究代表者

向井 徹  北海道大学, 水産学部, 助教授 (60209971)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワード計量魚群探知機 / ターゲットストレングス / 動物プランクトン / 生体密度 / 生体内音速 / ローシー / 音響反射 / タイムオブフライト法
研究概要

本年度は、実際に5月から9月にかけて、北海道噴火湾で捕獲した生きたツノナシオキアミの生体密度および生体内音速の測定を行った。測定法は前年度に確立した方法であり、生体密度の測定には海水とグリセロールの混合溶液を用いたdensity bottle法を用い、生体内音速の測定はTチューブを用いたTime of flight法によった。
その結果、噴火湾のツノナシオキアミの生体密度は、いずれの月も体長の増加に伴って減少した。生体密度の季節的変化を見ると、同体長のツノナシオキアミでも、春季に小さく夏季に大きくなる傾向があった。また各月毎の平均生体密度をサンプル採集時の海水の密度で除した平均密度比も同様の季節的変化が見られ7月の方が6月より約1%大きかった。一方、音速比に関しても平均密度と同様に6月から7月にかけて約1%増加した。
以上の測定により得られた各月毎の平均密度比、平均音速比を用いて音響理論散乱モデルからターゲットストレングス(TS)を推定し、季節によるTS変化を調べた。用いたモデルはオキアミを有限長のシリンダーに仮定する、有限長シリンダーモデルである。その結果、各月毎のツノナシオキアミのTSは同体長においても明確に異なっており、7月と9月ではそのTSは最大約5dB異なっていた。さらに平均密度比、平均音速比がともに約1%変化していた6月と7月では、算出されるTSが最大約3dB異なっていた。このことは、超音波反射の主要因である「うきぶくろ」を持たないオキアミのような生物のTSを推定する場合、単に体長を考慮する以上に密度比や音速比に適切な値を使わなければ、正確なTS推定ができないことを意味する。
しかしこれら生体密度や生体内音速の季節的変化が、何に起因するかは今回の研究においては特定することができなかった。

報告書

(2件)
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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