• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

ラット小脳一酸化窒素合成酵素の連続反応の解析

研究課題

研究課題/領域番号 11116221
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
研究機関広島大学

研究代表者

小南 思郎  広島大学, 総合科学部, 教授 (10106776)

研究分担者 山崎 岳  広島大学, 総合科学部, 助教授 (30192397)
研究期間 (年度) 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワード一酸化窒素 / 一酸化窒素合成酵素 / EPR / ヘム鉄 / 反応迅速停止法 / 連続反応 / 活性化エネルギー
研究概要

NOSはP450とそのヘム鉄の配位子場が非常によくにているため、P450と類似のEPRシグナルを酸化型で示す。酸化型ヘム鉄に結合したNOはEPR吸収を示さないが、極低温で可視光照射をすると鉄からNOが光解離し、その解離したNOがヘムの近辺に補足され特異なEPR吸収を示すことを、すでに阪大の堀らが報告している。NOSの場合、酵素自体がNOを発生するため、ヘム鉄とNOの関係を調べることは非常に重要である。酸化型NOSのNO複合体に極低温で可視光を照射して、そのEPRシグナルの消長を調べた。NOSに基質の結合していない状態では、光解離されたNOは4.2Kにおいてもヘム鉄の遠位領域でかなり自由に動き回り、その大部分が酸化型ヘム鉄と再結合する。基質あるいは生成物を結合したNOS中では、光解離されたNOのほとんどは、ヘムのすぐ近くにある基質あるいは生成物のグアニヂドあるいはウレイド基に補足されることが明らかとなった。この結果は、NOSの反応において生じたNOが一度シトルリンのウレイド基に補足されることを示唆している。
25℃でNOSの1回転の反応を測定した場合、基質であるArgが約50ミリ秒の半減期で対数的に減少し、その減少に伴いOHArgの増大が観測できた。OHArgは約100ミリ秒で最大となり、それに続く減少に伴いCitが生成してきた。この実験によりはじめてOHArgがNOSの反応の中間代謝物であることが実証された。反応迅速停止法により求められた速度定数はアレニウスの式に従う温度依存性を示した。ArgとOHArgの水酸化反応の活性化エネルギーとOHArgの解離の活性化エネルギーは12-15kcal/molとほぼ等しいが、最終生成物Citの解離の活性化エネルギーは25kcal/molと他の段階の2倍近い。これはNOSの反応においては、Citの解離が律速段階になることを意味する。

報告書

(1件)
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] T.Iwanaga et al.: "Kinetic studies on the Successive Reaction of Neuronal Nitric Oxide Synthase from L-Arginine to Nitric Oxide and Citrulline"Biochemistry. 38. 16629-16635 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] S.Kominami et al.: "EPR Studies on the Photo-induced Intermediates of Ferric NO Complexes of Rat Neuronal Nitric Oxide Synthase trapped at Low Temperature"Journal of Biochemistry. 126. 756-761 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] M.Takase et al.: "Pregnenolone, pregnenolone sulfate, and cytochorme P450 side-chain cleavage enzyme in the amphibian brain and their seasonal changes"Endocrinology. 140. 1936-1944 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] S.Kominami et al.: "Molecular Steroidogenesis (edited by M. Okamoto et al.)"The regulation of successive reactions catalyzed by P45011β and P45017α. 4 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] T.Yamazaki et al.: "Molecular Steroidogenesis (edited by M. Okamoto et al.)"Steroidogenesis Acute Regulatory (StAR) proteins Expression is Regulated by Ca in Bovine Adrenal Fasciculta-Reticularis Cells. 2 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

URL: 

公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi