研究課題/領域番号 |
11140244
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
野島 正朋 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80029181)
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研究分担者 |
安部 学 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30273577)
益山 新樹 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30157218)
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研究期間 (年度) |
1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1999年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | 新生血管産生阻害 / 1,2,4-トリオキソラン / 環状過酸化物 / オゾニド / u-PA産生阻害作用 |
研究概要 |
我々は昨年度、様々な骨格を持つ有機環状過酸化物を合成し、その抗がん作用について、金沢大学がん研究所・佐々木琢磨教授の研究グループで検討していただいた。その結果、1,3-ジフエニル-2-メチルインデンおよびフエニルアセナフチレンのオゾン化で容易に得られるオゾニド(1,2,4-トリオキソラン)が高いu-PA産生阻害能を示すことを明らかにした。この事実をもとに、その骨格を様々に修飾したオゾニド13種類を系統的に合成し、そのu-PA産生阻害能を検討した。その結果、今回合成したほとんどのオゾニドがin vitro検定で有効と認められた。特に興味深いのは、長鎖アルキル基で置換されたアセナフチレンから得られるオゾニドが極めて優れた特性を示すことである。このように、in vitroでの測定で優れた成績が得られたので、続いて受精鶏卵漿尿膜を用いたin vivoでの血管新生阻害試験(CAM法)を実施した。その結果、in vivoでもこれらのオゾニドは顕著な阻害能を示すことが分かった。なおCAM法で得られた結果は、HT-1080に対するu-PA産生阻害試験の結果と良い対応をなしている。これらの事実は、合成容易なオゾニドが、極めて有望な血管新生阻害剤となりうることを強く示唆するものである。現在、いくつかのオゾニドについて、抗がんマウスmouse LLCを用いた尿中および原発腫瘍におけるu-PA活性の減少を測定中である。
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