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高次スピン分子のスピン多重度制御

研究課題

研究課題/領域番号 11166240
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
審査区分 理工系
研究機関大阪大学

研究代表者

安部 学  大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30273577)

研究分担者 野島 正朋  大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80029181)
研究期間 (年度) 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワードジラジカル / スピン多重度 / 1重項基底状態 / 置換基効果 / 酸素官能基 / 量子化学計算 / 速度論的安定化 / 溶媒効果
研究概要

通常ジラジカル種の二つの非結合性軌道(ΨAとΨS)はエネルギー的に縮重しており、3重項状態が最安定スピン多重度として存在する。しかしながら近年、その最安定スピン多重度が隣接する置換基に大きく影響されることも見出されてきた。そのジラジカル種のスピン多重度に関する研究は、カルベン・非ケクレ分子・キノジメタン類を対象とした研究が主流であり、かなりそれらの化学的反応性が理解されるようになっている。一方、局在化ビラジカル種に目を向けてみると、理論的研究(量子化学計算)が行われているが、高い分子内反応性(分子内環化)のため実験的検証が遅れている。そこで、本研究では、速度論的に安定化を受けた1,3-シクロペンタンジイルジラジカル種を研究対象として選び、(1)2位上置換基のスピン多重度に及ぼす置換基効果(量子化学計算により予想)と(2)そのスピン多重度に依存したビラジカル種の反応挙動を明らかにすることに挑戦した。平成11年度は、1,3-シクロペンタンジイルジラジカル種の2位上に二つの酸素官能基を導入したビラジカル種に焦点を絞り、その発生法の開発と最安定スピン多重度、及び反応性を明らかにすることを目標にし実験を行った。その結果、化学計算により予想された様に、確かに二つの酸素官能基が導入されたジラジカルは1重項状態が最安定スピン多重度を有することを見いだした。また、興味深いことに、そのビラジカルの寿命は、大きく溶媒の極性に依存することを見いだした。本研究で見いだされた事実は、この分野におけるbreakthrough的発見である。

報告書

(1件)
  • 1999 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Abe, M.; Adam, W.; Heidenfelder, T.; Nau, W. M.; Zhang, X.: "Intramolecular and Intermolecular Reactivity of Localized Singlet Diradicals : The Exceedingly Long-Lived 2, 2-Diethoxy-1, 3-diphenylcyclopentane-1, 3-diy1"J. Am. Chem. Soc.. 122 (in press). (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Abe, M.; Fujimoto, K.; Nojima, M.: "Notable Sulfur Atom Effects on the Regio- and Stereoselective Formation of Oxetanes in Paterno-Buchi Photocycloaddition of Aromatic Aldehydes with Silyl O, S-Ketene Acetals"J. Am. Chem. Soc.. 122 (in press). (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2018-03-28  

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