研究課題/領域番号 |
12026229
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
赤坂 甲治 広島大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60150968)
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研究分担者 |
中坪 敬子 広島大学, 大学院・理学研究科, 助手 (40192760)
嶋田 拓 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70011559)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2000年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 棘皮動物 / 形態形成 / Otx / Ets / T-brain |
研究概要 |
脊椎動物の祖先型動物のモデルと考えられているウニ胚を研究対象とし、ウニ胚のボディープランに関わる脊椎動物形態形成遺伝子ホモログの発現パターンと機能の解析を行った。1.in vivoトランスアクチベーションアッセイにより、OtxはArs遺伝子の転写の活性化に必要であるが十分ではなく、CAAT配列結合因子との相互作用が必要であることを明らかにした。また、Ars遺伝子のエンハンサーのCAAT配列にウニ胚の核タンパク質が結合することをゲルシフトアッセイにより示した。さらに、OtxのC末端領域に転写活性化ドメイン、N末端に転写調節ドメインが存在すること、また、共役因子を変えることによりOtxの標的遺伝子が変わる可能性を示唆した。2.Ars遺伝子の転写活性化にはプロモーター領域のSox標的配列が必須であること、また、ウニSoxホモログが、Ars遺伝子プロモーターに結合することを組換えSoxタンパク質とウニ胚核タンパク質を用いたゲルシフトにより示した。3.一次間充織細胞分化の要となる転写因子HpEtsの胚細胞内分布を抗HpEts抗体を用いて解析した。その結果、卵割期はHpEtsタンパク質合成速度が低くく、タンパク質は核移行シグナルをもっているにもかかわらず細胞質に留まっていること、孵化胞胚期にHpEts-mRNAとHpEtsタンパク質が急速に消失し、一次間充織細胞で起きる新たなHpEts発現により合成されるHpEtsタンパク質は核に移行することが明らかになった。卵割期のHpEtsタンパク質の機能は未だに不明であるが、転写因子としては機能していないことが予想された。4.これまでの我々の研究により、ウニのT-brainホモログHpTbは一過的に胞胚期の一次間充織細胞特異的に発現することが明らかになっていた。今年度は、HpTbの機能を阻害すると、一次間充織細胞は分化するものの、一次間充織細胞の中・内胚葉誘導能力が消失することが明らかになった。
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