研究課題/領域番号 |
12303004
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経営学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
田中 一弘 神戸大学, 大学院・経営学研究科, 助教授 (70314466)
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研究分担者 |
小島 健司 神戸大学, 経済経営研究所, 教授 (50121455)
内藤 文雄 神戸大学, 大学院・経営学研究科, 教授 (80188862)
加護野 忠男 神戸大学, 大学院・経営学研究科, 教授 (80030724)
岸田 雅雄 神戸大学, 大学院・法学研究科, 教授 (10030644)
延岡 健太郎 神戸大学, 経済経営研究所, 教授 (90263409)
吉村 典久 和歌山大学, 経済学部, 助教授 (40263454)
中野 常男 神戸大学, 大学院・経営学研究科, 教授 (60093522)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
46,930千円 (直接経費: 39,700千円、間接経費: 7,230千円)
2002年度: 12,090千円 (直接経費: 9,300千円、間接経費: 2,790千円)
2001年度: 19,240千円 (直接経費: 14,800千円、間接経費: 4,440千円)
2000年度: 15,600千円 (直接経費: 15,600千円)
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キーワード | 企業ガバナンス / 国際比較 / ガバナンス構造 / 成果 / ガバナンスの共通土台 / 動態的変化 / 制度と慣行 / ガバナンスの人的側面 / カネとヒトの統合 / ガバナンスのパフォーマンス / 企業統治 / 構造とプロセス / 統治の経済合理性 / 統治システムの多様性 / 統治構造 / 統治プロセス / 制度の改革 / 慣行の流行 |
研究概要 |
本研究では、企業ガバナンスにおける重要な諸要素について、国際比較の観点から研究を進めてきた。重要な諸要素として取り上げられたのは、イ)監査、情報開示、会社法といった制度、ロ)所有構造、資金調達構造、取締役会構成である。前者を企業ガバナンスの制度側面、後者を慣行的側面と呼んだ。併せて、企業のガバナンスと成果の関係についても探求した。本研究の究極的な目的は、成果を上げるのに最も望ましいガバナンス構造はいかなるものか、を明らかにすることであった。 主要な発見事実は次の通りである。 1.どの企業にも最高の成果をもたらすガバナンス構造といったものが一意的に定められるわけではない。 2.このことの直接の含意は、ガバナンスの「グローバル・スタンダード」なるものは存在しないということである。各国企業のガバナンスの有効性は、当該国の企業システムや金融システム、文化、歴史的経路の影響を強く受ける。それぞれの国において、産官学が協力してその国の企業が自らの成果を最大限高めるガバナンス構造を作るための「共通土台」(プラットフォーム)を案出する必要がある。 3.個別企業が高い成果を達成するには、ガバナンスの「共通土台」があるだけでは十分でない。個別企業におけるガバナンス構造の有効性は、その企業のガバナンス構造をだれがどのように運営するのか、企業の実権を握っているのは誰か、その企業はどのような組織構造をとり、いかなる産業に属しているのか、といったことと密接に関係している。 4.企業のガバナンスと成果の関係は、静態的なものではなく動態的なものである。即ち、過去のある時点で最適だったガバナンス構造も時と共に劣化していく。理由の一つは、環境が変化するからである。日本の金融市場と企業金融において間接金融から直接金融へのシフトが起きたために、メインバンクによる監視が機能不全に陥ったのはその一例である。 以上
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