研究課題/領域番号 |
12304019
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
|
研究機関 | 東北大学 (2001-2002) 高エネルギー加速器研究機構 (2000) |
研究代表者 |
村上 洋一 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60190899)
|
研究分担者 |
中尾 裕則 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (70321536)
松村 武 東北大学, 大学教育センター, 助手 (00312546)
廣田 和馬 東京大学, 物性研究所, 助教授 (90272012)
石原 純夫 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30292262)
有馬 孝尚 筑波大学, 物質工学系, 助教授 (90232066)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
46,540千円 (直接経費: 41,500千円、間接経費: 5,040千円)
2002年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2001年度: 14,560千円 (直接経費: 11,200千円、間接経費: 3,360千円)
2000年度: 24,700千円 (直接経費: 24,700千円)
|
キーワード | 気道秩序 / 電荷秩序 / 四重極秩序 / 遷移金属酸化物 / 希土類化合物 / 共鳴X線散乱 / 磁気コンプトン散乱 / 軌道揺らぎ / 軌道秩序 |
研究概要 |
強相関電子系においては、電子のもつ3つの内部自由度(電荷・スピン・軌道)とそれらの結合状態が、系の物性に決定的な影響を与えるため、これらの秩序状態を観側することか重要になる。しかしなから、電荷とスピンの自由度に比べ、軌道自由度を観側する実験的手法は非常に限られており、多くの点で理論的な予測の中での定性的な議論にとどまってきた。 そこで本研究では、放射光中性子・電子線というプローブを複合的に用いた、軌道自由度観測のための実験手法ならびに理論的解析手法を開発することを目的とした。この目的の達成のため、まず本研究組織は以下の5つの研究グループに分かれて各手法の先鋭化を図り、それぞれ開発した手法を持ち寄り、同一の試料に対し適用し、複合的に軌道状態を観測する試みを行ってきた。以下は、この3年間での得られた代表的な成果を各グループ別に列記したものである。 1.試料作成・基礎物性グループ:遷移金属酸化物や希土類化合物の単結晶育成の大型化と純良化に成功した。 2.放射光実験グループ:干渉法という新しい共鳴X線散乱法を開発することにより、強軌道秩序を観側することに成功した。層状Mn酸化物の磁気コンプトンプロファイルの異方性側定を行い、軌道秩序状態を定量的に決定し、そのホール濃度依存性を明らかにした。 3.中性子散乱グループ:層状Mn酸化物の軌道状態を、偏極中性子散乱と粉末中性子散乱をマキシマムエントロピー法により解析した。 4.電子線回折グループ収束電子回折法による電子密度分布の解析のためのソフトウエアの開発を行い、Mn酸化物の軌道秩序相における電子密度分布解析に成功した。 5.理論研究グループ軌道秩序、揺らぎを測定する手段としての共鳴X線散乱に対する一般論の構築をおこなった。
|