研究課題/領域番号 |
12308001
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
体育学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
跡見 順子 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (90125972)
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研究分担者 |
新井 秀明 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (60313160)
八田 秀雄 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (60208535)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
44,530千円 (直接経費: 38,500千円、間接経費: 6,030千円)
2001年度: 26,130千円 (直接経費: 20,100千円、間接経費: 6,030千円)
2000年度: 18,400千円 (直接経費: 18,400千円)
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キーワード | ストレスタンパク質 / 走運動 / C57B6近交系マウス / 骨格筋 / HSP72 / 後肢懸垂法 / チューブリン / 乳酸性閾値(LT) / LT(Lactate Threshold) / 副腎 / ACTH / HPA軸 / C57B6マウス / 機械刺激 / 運動負荷 / 酸素摂取量 / 実験動物 / エネルギー代謝 / 無酸素性作業閾値 |
研究概要 |
本研究においては、ストレスタンパク質を適応のマーカータンパク質として身体運動を評価するモデルを作成し、以下3つの実験結果を得た。1)ストレスタンパク質(αB-クリスタリン)を発見したラット後肢懸垂モデル(重力解除モデル:負荷量としてはきわめて大きい)において、αB-クリスタリンの基質と考えられるtubulinも不随して減少することを示した。筋の短縮はαB-クリスタリンの発現を抑制し、その基質であるtubulinの変性を促進するのかもしれない。2)筋の萎縮で減少するスαB-クリスタリンの発現を細胞で変化させると、αB-クリスタリンの減少により細胞の接着が減少するとともに細胞の動態が不安定になることをタイムラプス撮影から明らかにした。αB-クリスタリンの発現の高い細胞は、接着が強く力学的に動的であるが拮抗して緊張性収縮をしている。αB-クリスタリンはこの拮抗した張力発揮に必須であることが明らかとなった。3)走運動のような日常生活レベルの運動では、ラットでは個体差が大きいので遺伝的背景の均一なinbredマウスを用いて研究を行うシステムを作成した。VO_2-VCO_2プロットにおいて無酸素性作業閾値(AT)に相当する運動強度であるVO_2を決定することに成功した。この点は乳酸性閾値LTと一致した。これによりLTを同定したC57B6マウスを対象にLTの前後の運動強度で30分のトレッドミル走後のストレスタンパク質の発現を比較したところ、低強度の運動後に副腎でHsp72の発現の増加が観察された。高強度の運動では発現が抑制された。これはストレスタンパク質の研究で観察されるマイルドなストレスに対してはストレスタンパク質が増加してその後のストレスにはストレストレランスが得られるというこれまでの結果を支持するデータとなった。
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