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貝による麻ひ性貝毒原因毒の蓄積・排出と毒結合タンパクの関係に関する組織学的検討

研究課題

研究課題/領域番号 12760132
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 水産学一般
研究機関北里大学

研究代表者

小池 一彦  北里大学, 水産学部, 講師 (30265722)

研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2000年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード麻ひ性貝毒 / PSP / ホタテガイ / 毒結合タンパク / 免疫組織染色
研究概要

大船渡湾の定点に垂下したホタテガイの中腸腺をアルデヒドで固定し、エタノール脱水、アクリル樹脂包埋後薄切切片を作製し、佐藤らが開発したサキシトキシン(STX)に対するウサギ抗体を反応させ、抗ウサギIgGヤギ抗体-金コロイド、銀増感をへて、PSPを可視化した。その結果、有毒渦鞭毛藻Alexandrium tamarenseで毒化した2000年6月12日と2001年6月11日の試料において、中腸腺毛嚢の酵素細胞と栄養細胞の間の結合組織および栄養細胞を囲む膜組織に抗STX抗体との強い発色が認められた。これらの組織において反応は膜系にのみ認められ、細胞質の染色はされなかった。毛嚢内腔や毛嚢壁上皮細胞には反応は見られなかった。透過型電子顕微鏡による免疫染色結果では、中腸腺結合組織内や細管内に存在する白血球様細胞の細胞質に発色が認められた。
緒方らは有毒渦鞭毛藻の発生が殆ど認められない陸奥湾から採取したムラサキイガイや琵琶湖産のシジミに来源が特定できない微量のPSPが存在することを報告している。同様の現象は香港海域でも観察されている。そこで、2001年3月6日に山田湾で採集した無毒ホタテガイを同様に観察したところ、発色程度は若干弱いものの、結合組織および栄養細胞を囲む膜組織が同様に染色された。この結果は、微量のPSPがタンパクに結合した状態で、時期、場所を問わず貝類に存在し、同タンパクからの遊離を含めた毒の代謝が貝の毒化を考える上での新たなファクターになることを示唆する。そこで市販のホタテガイ、ムラサキイガイ、カキ、ホヤの無毒検体を入手し、これらから摘出した中腸腺抽出物を30℃でインキュベートし、経時的に毒を抽出してHPLCで測定したところ、PSP毒量が増加する現象が観察された。この結果は上記の考え方を支持する。

報告書

(2件)
  • 2001 実績報告書
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] K.Koike, S.Sato, M.Kodama: "Immuno-localization of PSP-binding protein on scallop digestive diverticula : possible implication on re-contamination of PSP"Marine Biology. (投稿予定).

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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