研究概要 |
1.対面コミュニケーションにおける創造的思考の支援方法に関する実験:創造的思考課題として日常的推論課題を作成し,より多くのアイディアを産出させるブレーンストーミング的指示をした群とより深く考えるKJ法的指示をした群を比較し,例示の効果を調べた。その結果として例示をすることでより質の高いアイディアが産出されることを示した。この成果について国際会議で発表を行った。また,対面コミュニケーション実験を行い,アイディアの産出の様子をビデオカメラに記録し分析を行い,あいづちの頻度が発想量に影響を与えることを示した。一方で,思考・想像力検査課題の各項目と概念マップの評価指標との関係を調べ,拡散的思考力と概念マップの関係を明らかにし,概念マップを用いた創造的思考の育成の可能性を示した。 2.インターネット・コミュニケーション・システムの開発:JAVAアプレットを用いた概念マップ作成システムを開発した。このシステムは,インターネット上で(1)キーワードを自由に張込む機能,(2)そのノードを自由に移動できる機能,(3)関係を示すリンク(連結線)を作成する機能,(4)概念マップの作成過程を記録する機能,(5)作成した概念マップをどこからでも再生する機能を有する。現在,プロトタイプをweb上に公開している。このアプレットと,相手の表情を見ることができる(6)webカメラによる通信機能,(7)web上でのコラボレーション開発機能については,NetMeetingを補完的に用いることで解決した。また,鳴門教育大学と長崎大学間で遠隔授業を行い,WBTシステム上で推測型Web教材と連動させ,実用性を確認した。この成果については,現在論文投稿中である。
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