配分額 *注記 |
9,700千円 (直接経費: 9,700千円)
2003年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2002年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
2001年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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研究概要 |
本研究は,溶接熱影響部(HAZ)での高温割れ発生現象を,力学的見地から定量的に解明・把握しようとするものである。特に,本検討に必要不可欠な高温度域かつ高非線形性場である溶接部の3次元熱伝導・熱弾塑性歪み解析モデル・手法の提案・検討を主な目的・目標としている。以下に本研究で得られた成果の概要を記す。 アーク溶接に加えて,これまで高精度かつ詳細な解析が困難であったキーホール型のレーザ/電子ビーム溶接にも対応できる新しい3次元熱伝導・熱弾塑性歪み解析手法を提案・検証した。高温度域での材料物性値の設定法,溶融金属の取扱い方,熱源の設定法などを工夫することで,有限要素法による高精度な解析手法を提案することが出来た。また,溶接部極近傍の高温部の溶接中の温度・歪み履歴をダイナミックかつ高精度に計測する手法を検討・提案し,実計測を行った。温度履歴計測は,埋め込み型熱電対により溶接部各位置での詳細な温度履歴を計測した。またCCDカメラによる溶接中の溶融池形状計測を試みた。歪み履歴計測は,レーザスペックル法およびCCDカメラを用いた新しい高温ひずみ計測手法を提案し,実計測を行った。以上の計測結果と新しく提案した3次元熱伝導・熱弾塑性歪み解析手法による結果とを詳細に比較・検討し,本解析手法の妥当性を確認することが出来た。 上述の解析手法を用いて得られた相当塑性歪みを用いて,液化割れ発生試験結果と対応させることにより,これまで評価することが困難であった溶融部極近傍の溶接熱影響部(HAZ)に発生する液化割れを,力学的かつ定量的に評価・予測することが出来る新しい評価手法を提案した。
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