研究課題/領域番号 |
13620107
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
政治学
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
田中 愛治 早稲田大学, 政治経済学部, 教授 (40188280)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 政治不信 / 政治システム支持 / 政治意識 / 世論調査データ分析 / 世代間ギャップ / system support / システム・サポート / 政治システム / social capital / 人間関係資本 |
研究概要 |
本研究は、日本の政治システムについて日本の一般有権者の態度を、世論調査データと選挙結果のデータを時系列に分析することによって、解明しようとしたものである。本研究の目的は、日本国民がどの程度、日本の民主主義政治システムに対する支持態度(システム・サポート)を持っているのかを、1970年代後半から2000年までにわたり時系列に分析し、そのシステム・サポートの源泉となる要因を探ることにあった。 本研究は、レヴァイアサン・データバンクから提供された学術的全国世論調査データ(1976年JABISS調査、1983年JES調査、1993年JESII調査)と、研究代表者(田中愛治)自身が実施に参加したJEDS96調査(1996年)、JEDS2000調査(2000年)、JSS調査(2001年:文部科学省科学研究費特定領域研究(B)「世代間利害調整に関する研究」領域代表者・高山憲之のA7班「世代間利害調整の政治学」研究代表・北岡伸一による全国世論調査)のデータを時系列に分析した。1976年〜2001年までの25年間の時系列分析によって、日本人の政治不信に関する政治意識と、政治システムに対する信頼感(system support)の変化を分析し、以下の3点が明らかになった。 第1に、日本人の一般的な政治信頼はもともと低いもの(40%程度)であったが、1996年から2000年にかけて急速に悪化し(2001年3月の森内閣の退陣直前に最低の11.1%)、2001年も十分に回復していない(小泉内閣時でも23.6%)。第2に、日本の政治システムを支える民主主義的政治制度(選挙、国会、政党)の機能に対する信頼感は1976年〜1996年までは非常に高いレベル(選挙への信頼は1993年に82.3%)にあったが、これすらも2000年には急激に低下し(32.3%)、2001年にも十分に回復していない(42.7%)。日本の政治システムの政治・経済の業績の悪化が、政治不信のみならず政治システムへの信頼感も低下させている。第3に、政治システム(すなわち、民主主義政治制度)への信頼は世代間に差異はなく、どの世代の日本人も時代と共に信頼感が低下しているが、国の政治への信頼は、世代間の差異が大きい。
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