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クリスタルビームの基礎物性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13874034
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
研究機関広島大学

研究代表者

岡本 宏己  広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 助教授 (40211809)

研究分担者 小方 厚  広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 教授 (60023727)
研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワードクリスタルビーム / 蓄積リング / レーザー冷却 / 運動量分散 / 空間電荷効果 / 分子動力学シミュレーション
研究概要

昨年度まで使用していた分子動力学コード"SOLID"に大幅な改良を加え、実際のレーザー冷却過程がほぼ正確にシミュレートできるようにした。具体的には、単位数値積分ステップ当たりのレーザーフォトン吸収回数を算定した上で、モンテカルロ計算を行っている。これにより、フォトンの吸収および放出時における確率的な拡散加熱効果(一種のランダムウォーク)が導入可能になった。また、冷却セクション中でのレーザービーム径の変化も取り入れている。この改良型コードを用いて、とくに線密度の低いビームのレーザー冷却シミュレーションを系統的に実行してきた。データはまだ予備的であるが、(1).共鳴結合法を適用しない限り、横方向自由度を効率良くレーザー冷却するのはきわめて困難であること、(2).運動量分散効果による結晶状態の不安定化が予想通り厳しく、現実の蓄積リングでビーム結晶化を達成するためには、非常に綿密なラティスの最適化が必要であること、などが強く示唆されている。
SOLIDの改良バージョンによる数値計算にはかなりの時間を要する上、ルンゲクッタ積分法が用いられているためロングタームの粒子トラッキングには不向きである。この点に鑑み、現在全く新しい分子動力学コードの開発を行っている。新コードは改良版SOLIDの利点をすべて含んでいるだけでなく、数値積分はシンプレクティックに実行する。また、様々な初期分布の設定や、ビームとラティスの整合も自動的に達成できるルーチンも加わっている。
他方、本研究で得られた知見に基づき、京都大学で建設中の小型クーラー蓄積リング(LSR)のラティス特性を吟味した。低次共鳴現象の発生条件や結晶基底状態の安定性等を考慮し、LSRの基本パラメータを設定すると同時に、SOLIDを使ったシミュレーションも行った。

報告書

(2件)
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (10件)

  • [文献書誌] H.Okamoto: "Oscillating Coulomb chain in a storage ring"Physical Review E. (in press). (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] K.Okabe: "Emittance limitation in cooled hadron beams"Japanese Journal of Applied Physics. (in press). (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] H.Okamoto: "Radio-frequency quadrupole trap as a tool for experimental beam physics"Nuclear Instruments and Methods. A485. 244-254 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] H.Okamoto: "Some remarks on beam crystallization"Ion Beam Cooling : toward the crystalline beam (World Scientific Publishing Co.). 160-175 (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] A.Ogata: "Extremely low-emittance low-current RFQ with ion trap injector"Quantum Aspects of Beam Physics. 269-278 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Yuri: "Effect of a longitudinal radio-frequency field on crystalline beams"Journal of the Physical Society of Japan. 71. 1003-1004 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] H.Okamoto: "Single-particle orbit equation in crystalline beams"Physics of Plasmas. Vol.9 No.1. 322-329 (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] H.Okamoto: "Parametric resonances in intense one-dimensional beams propagating through a periodic focusing channel"Nuclear Instruments and Methods. (in press).

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] H.Okamoto: "Particle barm resonances driven by dispersion and space charge"Nuclear Instruments and Methods. (in press).

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] H.Okamoto: "Radio-frequency quadrupole trap as a tool for experimental beam physics"Nuclear Instruments and Methods. (in press).

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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