研究課題/領域番号 |
14510578
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
独語・独文学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
藤原 保明 筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 教授 (30040067)
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研究分担者 |
石塚 茂清 筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 教授 (60015948)
黒田 享 筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 助教授 (00292491)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | ゲルマン語 / 造語法 / 通時的研究 / 比較言語学 / 複合語 / 接辞 / 韻律 / 固有名詞 / 語形成 / 接頭辞 / 接語化 / 強勢 / アクセント |
研究概要 |
平成14年度から平成16年度までの3年間に、研究代表者(藤原)と研究分担者(石塚、黒田)は、本研究課題に即した各自のテーマの元で研究を進め、その成果を合計13回の学内での研究会において発表し、また、海外においても資料と情報の収集を行い、研究の進展を図った。まとまった研究成果については、藤原は3回、黒田は4回、それぞれ学会において口頭発表を行い、そして、藤原は8編、石塚は3編、黒田は3編の論文にまとめ公刊した。研究成果の具体的な内容については、藤原は、古英語を中心とする語形成と韻律の関係、古英語から現代英語に至る接頭辞付加語の通時的変化、『創世記』に対象を絞った古英語と古サクソン語の造語法の比較について、それぞれ研究を進めた。とりわけ、否定の接頭辞un-が古英語から現代英語にかけて他の接頭辞とは異なる特別な変化をしたことを実証しえたこと、および、古英語のmanを主要語とする複合語の語形成上の詳細な特徴を明らかにしえたことは、先行研究に比肩する例がなく、貴重な成果といえる。石塚は、中高ドイツ語の国名と河川名に対象を絞り、諸写本から得られたデータを精査し、固有名詞の名称の起源と形態上の興味深い特徴を明らかにした。黒田は、古高ドイツ語から現代ドイツ語にかけて接頭辞の機能がどのように変化したかに焦点を絞って研究を進め、古高ドイツ語の接頭辞gi-はOtfrid von Weissenburgの作品では過去完了的な機能を有していること、および、接頭辞bi-の主な機能は古高ドイツ語から現代ドイツ語にかけて意味論的なものから統語論的なものへと変化した経緯を詳細に論じていて、興味深い。現在進行中の研究についても、今後興味深い成果が得られる期待が持てる。
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