研究課題/領域番号 |
14657048
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
竹屋 元裕 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 教授 (90155052)
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研究分担者 |
海北 幸一 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 助手 (30346978)
寺崎 泰弘 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 助手 (50332870)
坂下 直実 熊本大学, 医学部, 講師 (90284752)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | マクロファージスカベンジャー受容体 / CD204 / モノクローナル抗体 / 組織マクロファージ / 免疫組織化学 / 自然免疫 / 樹状細胞 |
研究概要 |
私どもは、ヒトクラスAマクロファージ(Mφ)スカベンジャー受容体に特異的な抗体を作製し、第7回国際CD会議でその有用性が評価され、本受容体に新しいCD番号であるCD204が付与された。抗CD204抗体は適切な抗原賦活処理を行うことで、パラフィン切片に応用可能であり、ヒト正常組織の検討では、CD204は、胸腺Mφ、脾臓の赤脾髄Mφ、リンパ節の洞内Mφ、肝のクッパー細胞、肺胞や肺胞壁のMφ、心、腎、膵、唾液腺、精巣他の間質Mφなどの全身に分布する多くの組織Mφに陽性所見が認められた。種々の炎症性疾患では、炎症巣への浸潤マクロファージや肉芽腫性疾患における類上皮細胞や多核巨細胞に強い陽性所見が得られた。これらの結果から、CD204はMφにおける外来異物認識に重要な役割を果たすものと考えられ、パターン認識受容体として、自然免疫に重要な役割を果たすことが想像された。一方、同じ多核細胞でも破骨細胞や骨巨細胞腫に出現する多核巨細胞は陰性であった。アルツハイマー病の老人斑におけるミクログリア、粥状硬化病巣の泡沫化Mφ、糖尿性腎症における糸球体Mφにも陽性で、変性脂質やAGE(advanced glycation end product)などの内因性の老廃物の取り込みにも関与するものと考えられる。粥状硬化の検討では、CD204は脂肪線条におけるMφとともに、粥腫周囲のMφに陽性で、クラスBに属するCD36が粥腫中心部に陽性となるのに比し、対照的な分布を示した。組織学的にランゲルハンス細胞やinterdigitating cellなどの樹状細胞は陰性であったが、培養単球をGM-CSFおよびIL-4の共存下で樹状細胞への分化を誘導すると、未熟樹状細胞で約10%、成熟樹状細胞で約10〜15%にCD204の陽性所見が得られた。これらの結果を踏まえ、今後、CD204陽性樹状細胞と陰性樹状細胞の違い、樹状細胞におけるCD204の役割解明を行う予定である。
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