研究課題
若手研究(A)
本研究では、独自に考案した“超吸着種”概念を用いて、高温不均一表面反応機構の自動生成アルゴリズムを考案し、触媒設計に資する表面反応解析基盤の開発を行った。表面反応機構における反応種類の分類化を行い、反応ごとに量子化学計算を駆使して触媒材料、触媒表面構造への依存性を明らかにすることにより、局所表面構造を包含した表面反応一般則を確立した。さらに、反応物のみ指定した場合の中間反応種、生成物を自動的に予測、展開していく反応機構自動生成手法を触媒表面において確立し、これらを組み合わせることで解析基盤となる、熱力学データ及び反応速度定数を自動的に算出し反応機構を出力する自動生成プログラムを作成した。
本成果の肝である局所表面構造を包含した表面反応一般則を確立した過程においては、触媒表面の局所的な電子構造変化が吸着・表面反応に与える影響についての表面素反応レベルでの理解が必要不可欠であり、これらの知見は学術的に大変重要である。また、自動生成アルゴリズムの開発により、原則的には未知の反応物や触媒材料に対しても定量的な触媒性能予測が可能になった。これにより本来多大な費用と労力を必要とする新規触媒開発に対して、理論に基づく効率的な新規触媒開発の設計指針を簡単に得る事が出来るようになるため工業界への貢献は大きい。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (17件) (うち国際学会 5件、 招待講演 5件) 備考 (1件)
Applied Sciences
巻: 印刷中
日本燃焼学会誌
巻: 60 号: 194 ページ: 260-265
10.20619/jcombsj.60.194_260
130007596766
http://researchers.kwansei.ac.jp/view?l=ja&u=200000108