研究課題/領域番号 |
15K15363
|
研究種目 |
挑戦的萌芽研究
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
血液内科学
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
片山 義雄 神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (80397885)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2016年度)
|
配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2015年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | かおり / 細胞運命制御 / 嗅覚刺激 / 造血制御 |
研究成果の概要 |
平成27年度には、マウス造血組織である骨髄、胸腺、脾臓だけでなく造血幹細胞株やT細胞株での匂い感受シグナル特異分子 AC3 と Golf の mRNA 発現を確認できた。これらの一部は蛋白レベルでも確認できた。In vivo の実験として、植物由来匂い物質であるα-ピネンをG-CSFによる造血幹細胞動員に併用したが、動員効率を変化させる効果はみられなかった。 平成28年度には、in vitro で各種細胞株におけるα-ピネンの効果を検討し、特にマウスTリンパ球細胞株であるEL-4の増殖を強力に抑制すること、これが主としてアポトーシス誘導によるものであることを明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒノキの臭い主成分の一つのα-ピネンは、強く増殖するTリンパ球を抑制し、定常状態にあるT細胞には影響が少ないことから、α-ピネンは免疫抑制剤やT細胞性腫瘍に対する治療薬として有効である可能性があることが示唆された。今後の薬剤デリバリーの観点からも、注射剤などではなくアロマとして病室に漂わせることで補助的治療効果を担う薬剤の開発にも役立つかもしれない。またこれは、森林浴によるヒーリングと言われている現象の一部の説明にもつながるかもしれない。
|