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キノコ由来多糖は小腸上皮細胞を介して免疫細胞を賦活化する

研究課題

研究課題/領域番号 16500509
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 食生活学
研究機関神戸大学

研究代表者

水野 雅史  神戸大学, 農学部, 教授 (00212233)

研究分担者 芦田 均  神戸大学, 農学部, 教授 (90201889)
研究期間 (年度) 2004 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2004年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
キーワードマクロファージ / 高分子多糖 / 腸管免疫 / 小腸上皮細胞 / TNF-α / 共培養 / レンチナン / 抗腫瘍性 / 腫瘍壊死因子 / 免疫賦活化能
研究概要

キノコ由来の多糖類は、マクロファージの表面に存在する初期免疫に重要であるTLR4を介して認識される。しかしながら、本来高分子体である多糖類が体内に吸収されるか否かについては、はっきりとしたデータが出ておらず、論議されている。もし、吸収されないとしたら、これまで検討してきた活性化機構が本当に起こるのかどうかには、疑問符が付くところである。そこで、キノコを経口摂取した条件のモデル系として、粘膜側に小腸上皮細胞であるCaco2細胞を、基底膜側にマクロファージであるRAW264.7細胞をそれぞれ配置した共培養系を構築し、キノコ由来多糖が小腸細胞を介してマクロファージを活性化し、TNF-α産生が増強されるかどうかを検討した。粘膜側にレンチナンを添加した際、粘膜側にほぼ100%レンチナンは残存しており、基底膜側からは検出されなかった。このことは、レンチナンのような高分子多糖は、小腸上皮細胞からは吸収されることはないことを示唆していた。一方、Caco2細胞と同時に基底膜側にマクロファージ様細胞であるRAW264.7を配備した共培養系では、基底膜側にTNF-α産生が認められた。このことは、シイタケ中に含まれる抗腫瘍性多糖レンチナンは、それ自体はRAW264.7を刺激してTNF-α産生を促す作用は有しないが、Caco2細胞を介することによって、なにがしかの刺激反応あるいは細胞間同士の情報交換が行われ、マクロファージが活性されることが明らかとなった。
マクロファージから産生されるTNF-αは、活性酸素によるシグナルトランスダクションに関与している。そこで、スーパーオキサイドを消去する酵素であるSODと、過酸化水素(H_2O_2)を消去する酵素であるCATを基底膜側に添加し、どちらの活性酸素がマクロファージの賦活化に関与するのか調べた。その結果、CAT濃度200U〜50U/mlまではTNF-α産生は90%以上阻害されたが、同条件でSODを添加した際には、TNF-α産生は全く阻害されなかった。この結果より、腸管上皮細胞は、レンチナンの刺激によりH_2O_2を産生し、このH_2O_2がマクロファージを刺激し、TNF-α産生を誘導している可能性が示唆された。

報告書

(3件)
  • 2005 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] Lentinan2005

    • 著者名/発表者名
      Masashi Mizuno
    • 雑誌名

      Biological activities and functions of mushrooms

      ページ: 128-134

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2005 研究成果報告書概要
  • [雑誌論文] Lentinan from shiitake mushroom (Lentinus edodes) suppresses expression of cytochrome P450 1A subfamily in the mouse lever2004

    • 著者名/発表者名
      Takashi Okamotoら
    • 雑誌名

      BioFactors 21巻

      ページ: 407-409

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [図書] きのこの生理活性と機能2005

    • 著者名/発表者名
      水野雅史(河岸陽和編)
    • 総ページ数
      286
    • 出版者
      シーエムシー出版
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2005 研究成果報告書概要
  • [図書] きのこの生理活性と機能2005

    • 著者名/発表者名
      水野雅史(河岸洋和編)
    • 総ページ数
      286
    • 出版者
      シーエムシー出版
    • 関連する報告書
      2005 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

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