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建築的療養環境が精神疾患患者の治療成績に及ぼす影響に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16686037
研究種目

若手研究(A)

配分区分補助金
研究分野 都市計画・建築計画
研究機関東京大学

研究代表者

岡本 和彦  東京大学, 大学院工学系研究科, 助手 (40361521)

研究期間 (年度) 2004 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
2006年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2005年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2004年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
キーワード療養環境 / 精神病院 / 精神疾患患者 / 治療成績
研究概要

本年度は昨年度に引き続き、日本の精神病院を訪問し、病室を中心に精神疾患患者がどのような療養環境で生活しているかを調査した。対象病院の抽出は前年までに収集した病院の図面から、特に個室を充実させている病院、または多床室でもプライバシーを保っための工夫を用いている病院を選択した。家具を使って視線の交錯を避けるしつらえをしたものが多かったが、細長い病室にベッドを並べ、全員が窓を向くようなつくりにしたものもあり、設計の段階から積極的な取り組みが可能であることがうかがえた。中にはほとんどの病室を個室とした病院も存在し、そのような病院では一人あたり面積が向上するだけでなく、患者のプライバシーの確保を確実に行っていた。その分スタッフの見回りは大変であるが、これまで貧困とされていた精神病院の療養環境は大きく変化しつつあることが裏付けられた。もっとも、究極の個室とも呼ぶべき保護室(隔離室)については、鉄格子がなくなったという店以外は旧態依然のままのものが多く、特に隣室で騒ぐ患者の音や振動が伝わる点が療養環境としてはふさわしくなく、まだまだ改善の余地がある。
さらに本年度は患者の退院後の生活にも着目し、元患者が生活をするグループホームや彼らが働く授産施設なども訪問し、病院での生活からどのように地域に戻ってゆくかをインタビューした。元患者の多くは病院から自宅へと急に戻れないため、病院近くのグループホームなどで集団生活を行うが、そのままでは地域から分断されている病院での生活と何ら変わるところがないため、スタッフの助けを借りて自分たちでつくったものを地域で販売するなど、少しずつ地域との関わりを取り戻している。
このような取り組みも患者の治療成績に影響を及ぼすことは間違いないため、今後は調査対象を精神病院単体から地域へと広げながら引き続き研究を継続する。

報告書

(3件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 建築地理学2007

    • 著者名/発表者名
      長澤泰, 伊藤俊介, 岡本和彦
    • 総ページ数
      250
    • 出版者
      東大出版会
    • 関連する報告書
      2006 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

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