研究課題/領域番号 |
16730421
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教科教育学
|
研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
小林 一貴 岐阜大学, 教育学部, 助教授 (30345772)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2004年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
|
キーワード | 書くことの学習指導 / 作文指導 / グループ学習 / 授業研究 / 授業の談話分析 / テクスト分析 / ジャンル分析 / 社会的構成 |
研究概要 |
平成17年度は、平成16年度に行った調査、分析の成果を学会にて口頭発表し、3つの論文にまとめて発表した。これらの研究成果に基づき、課題提示の方法と表現の特徴について文章表現の学習指導の観点から検討し、作文教材の開発に関する基本枠組みについて学習者の書く行為の側から整理した。 具体的な成果は以下の通りである。 1.平成16年度の研究成果である言語の社会性を基盤とした学習者の書く行為をとらえるための分析枠組みに関する研究に基づき、課題の設定の差異について作文の分析を行った。そこでは、学習者がどのような考え方や情報を自分の意見文に取り込んでテクストを生成しているのかについて、引用の仕方とその内容という観点に基づき、その傾向を量的に分析した。これにより、課題の出し方と、意見文を書くという行為の質的な関係についての傾向を分析・考察した。 また、引用の方法に加え、課題文に用いられた語彙を学習者が作文の中でどのように選択し、あるいは言いかえてテクストを生み出しているかについても分析した。これにより、意見文の表現形成をとらえるための分析方法としての位置づけを論じるとともに、調査した作文の表現形成に関する考察を行った。 2.作文についてグループで交流をする過程を分析し、交流活動が文章表現の学習にどのように位置づくのかについて検討を行った。特に、課題の設定の差異が、作文に関する交流活動にどのような変化を与えるのかについて検討を行い、特に書き手の視点の形成について考察した。 3.グループの交流活動と文章表現の学習についての研究を進めることにより、指導者が具体的にグループの交流活動にどのように関わっていくことができるのかについての仮説を立て、授業者の参加による学習過程の変容を今後の研究課題とした。また、学習活動との関わりから、授業で用いられる作文教材の有り方について検討していくという見通しを得た。
|