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微細空隙構造形成モデルのセメント改良土への拡張と空隙環境評価法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16760358
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 土木材料・施工・建設マネジメント
研究機関東京大学

研究代表者

半井 健一郎  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (10359656)

研究期間 (年度) 2004 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2005年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2004年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワードセメント改良土 / カルシウム溶脱 / 移流 / 空隙構造 / 平衡関係 / 時間依存 / マルチスケール / 耐久性 / 水和 / 透水 / 相対湿度 / 熱力学
研究概要

本年度は,前年度の研究により明らかになった,移流条件下でのセメント改良土の溶脱特性に着目した検討を行い,機構の解明とモデル化,数値解析による定量評価を実現した.
まず,実験によるメカニズムの分析を行った.円筒形状に作製したセメント改良土供試体に様々な動水勾配を与えて溶脱カルシウム量を測定する実験を行った.時系列で下流からの排出される溶液のカルシウム濃度変化を分析した結果,動水勾配が大きくなるほど早い段階で溶液のカルシウムの濃度が低下することが明らかになった.また,解析結果との比較から,準平衡条件を前提として固液平衡関係を採用した解析により求めた値よりもはるかに早い段階での濃度低下であることが分かった.これらの分析及び感度解析結果から,セメント改良土では,空隙寸法が大きいために,内部空隙中のカルシウム濃度が均一になるまでに時間がかかり,平衡モデルを直接には適用できないとの考えにいたった.すなわち,動水勾配などの外部条件や,最大空隙径といった供試体の材料的な特性によって,巨視的な平衡関係が変化するといえる.
以上のことから,セメント改良土へも適用可能な時間依存型のカルシウム溶脱モデルの開発を行った.セメント改良土のように粗大な空隙中でのカルシウムイオン濃度の不均一性を考慮し,見かけ上,平衡曲線へ到達するまでに時間がかかり,徐々に濃度が低下して平衡関係に収束するものとした.収束速度は,時間,空隙径,濃度差の関数として与えることで空隙構造等の影響を直接的に評価すると共に,移流などの外部要因の影響も間接的に考慮することが可能になった.実験結果との比較から,動水勾配や空隙構造の影響を良好に再現できることが明らかになった.

報告書

(2件)
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (8件)

  • [雑誌論文] セメント硬化体空隙組織の形成および劣化との連成によるカルシウム溶出解析,2005

    • 著者名/発表者名
      半井健一郎, 石田哲也, 臼井達哉, 前川宏一
    • 雑誌名

      コンクリート工学年次論文報告集 第27巻No.1

      ページ: 715-720

    • NAID

      110009695618

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] ベントナイトおよび周辺地盤との連成によるセメント系複合材料からのカルシウム溶脱解析2005

    • 著者名/発表者名
      臼井達哉, 石田哲也, 半井健一郎, 咲村隆人
    • 雑誌名

      コンクリート工学年次論文報告集 第27巻No.1

      ページ: 859-864

    • NAID

      110009695642

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] セメント系無機複合材料-地盤連成系におけるカルシウム溶脱解析2005

    • 著者名/発表者名
      半井健一郎, 石田哲也, 前川宏一
    • 雑誌名

      第40回地盤工学研究会発表会講演集

      ページ: 707-708

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] セメント系多孔体の水和組織形成とイオン平衡を考慮した強相関カルシウム溶脱連成解析2005

    • 著者名/発表者名
      半井健一郎, 石田哲也, 前川宏一, 中根理史
    • 雑誌名

      土木学会論文集 No.802/V-69

      ページ: 79-96

    • NAID

      10016726128

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] セメント系複合材料-自然地盤連成系を対象とする多相物理化学モデル2005

    • 著者名/発表者名
      半井健一郎, 石田哲也, 前川宏一
    • 雑誌名

      土木学会論文集 No.802/V-69

      ページ: 137-154

    • NAID

      10016726226

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] フライアッシュおよび高炉スラグ微粉末を混合したセメント硬化体の空隙構造形成モデル2005

    • 著者名/発表者名
      半井健一郎, 石田哲也
    • 雑誌名

      第59回セメント技術大会講演要旨 (発表予定)

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] マルチスケール空隙モデルに基づくカルシウムイオン溶脱解析2005

    • 著者名/発表者名
      咲村隆人, 石田哲也, 半井健一郎, 臼井達哉
    • 雑誌名

      第59回セメント技術大会講演要旨 (発表予定)

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 異なる温度環境下におけるセメント水和と空隙構造の相互依存性2004

    • 著者名/発表者名
      半井健一郎, 石田哲也, 岸利治, 前川宏一
    • 雑誌名

      コンクリート工学年次論文報告集 Vol.26, No.1

      ページ: 567-572

    • NAID

      110009694943

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

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