研究課題/領域番号 |
17380079
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
食品科学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
加藤 範久 広島大学, 大学院・生物圏科学研究科, 教授 (20144892)
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研究分担者 |
矢中 規之 広島大学, 大学院・生物圏科学研究科, 准教授 (70346526)
松原 主典 広島大学, 大学院・教育学研究科, 准教授 (90254565)
岡 達三 鹿児島大学, 農学部, 教授 (50116795)
水品 善之 神戸学院大学, 栄養学部, 准教授 (20307705)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
12,320千円 (直接経費: 11,300千円、間接経費: 1,020千円)
2007年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2006年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2005年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | ビタミンB6 / 老化 / がん / NFkB / オートファジー / DNA microarray / 酸化ストレス / 肥満 / 大腸癌 / ホモシステイン / 銅イオン / PPARγ / IMP脱水素酵素 / 糖尿病 / 皮膚がん / 乳がん / SAMPマウス / 炎症 / 脳疾患 |
研究概要 |
近年、ビタミンB6(B6)は様々な疾病を予防することが報告され、本研究では、B6は老化予防因子として作用するのではないかと考え、検討を加えた。近年、様々な疾病にNFκBを介する炎症性の応答が関与し、老化の重要な促進因子とされている。そこで、本研究において、LPSによるマクロファージのNFκB活性化をB6が抑制することを明らかにした。我々は、大腸がんと同様に、乳がんや皮膚がんの発現もB6が抑制するか否か動物実験を行なった。その結果、DMBA誘発ラット乳がんの発現については、B6摂取により抑制されることを明らかにした。ところが、UV照射ヘアレスマウス皮膚がんの発現に対しては、B6摂取の増加によりむしろ増大するという意外な結果を得た。近年、発がんが進行した段階では、オートファジーの抑制は発がんの阻害につながることが報告された。そこで、我々は、培養細胞系の実験により、B6のオートファジー抑制作用を発見した。我々の乳がんや大腸がんの発現に対するB6の抑制作用を示した実験系では、B6摂取のプログレッションに対する影響が大であるためB6のオートファジー抑制が抗腫瘍作用につながると思われる。さらに、B6の大腸がん抑制作用に関する分子機構を解明するためにDNA microarray法によって、B6に応答する大腸遺伝子群を複数見出した。近年、老化と関連する酸化ストレスをB6が抑制することが報告されているが、その分子機構は不明である。本研究では、その作用がホモシステインと銅イオン存在下で著しく現れることを細胞レベルで実証し、B6の抗酸化作用の銅依存性の機構を提案した。また、肥満を基盤とするメタボリックシンドロームが社会的に大きな話題となっているが、この肥満に伴う、B6代謝の特性についても明らかにした。
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