研究課題/領域番号 |
17656109
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
宮崎 誠一 広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 教授 (70190759)
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研究分担者 |
東 清一郎 広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 助教授 (30363047)
村上 秀樹 広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 助手 (70314739)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 量子ドット / 発光デバイス / ナノ結晶 / エレクトロルミネッセンス |
研究概要 |
LPCVDによるSi粒子ドットを形成時に、1%B_2H_6をパルス添加することによって不純物添加したSi量子ドット/SiO_2多重集積構造を作製し、ドット内にデルタドーピングしたP及びBが発光に及ぼす影響を調べるために、極薄AuゲートLEDを作製し、エレクトロルミネッセンス(EL)及び電流-電圧特性を測定し、発光メカニズムおよびドーピングの影響を評価した。 p-Si(100)基板上にSi量子ドットSiO_2を6重積層した構造のLEDの電流-電圧特性では、明瞭な整流特性が確認でき、順方向バイアス(ゲート負電圧)印可により可視から近赤外領域での発光が観測された。発光強度は印可電圧の増加に伴って、順方向電流の増大を反映して、指数関数的に増大する。これはAuゲート電極に負バイアスを印可することで、Auゲート側から電子が、p-Si基板側から正孔がドット内に注入され、ドット内での電子正孔再結合により発光で解釈できる。 真性Si量子ドットに比べ、Pどー部Si量子ドットでは、ルミネッサンス強度が大幅に増大し、〜950nmでの発光強度は約4.5倍に増大し、発光のしきい値電圧は、約4Vに低下した。この発光閾値の低下は、Si量子ドット間をトンネルして基板側のボトム熱酸膜界面に移動し易いため、ボトム熱酸膜における実行電界が増大する結果、p-Si(100)基板からの正孔注入が促進した結果を考えられる。 Bを添加した場合においても、n-Si(100)基板を使うことで、閾値電圧の低下に伴う発光効率の向上することを明らかにした。これらの結果に基づいて、n-Si(100)基板上にP添加Si量子ドット3層とB添加Si量子ドット3層を順次積層したAuゲートLEDを作成し顕著なデバイス特性向上を明らかにした。具体的には、(1)発光域値電圧+1V、(2)電流密度1A/cm2における発光強度は、BまたはP添加単独の場合に比べて、560倍および295倍が得られた。
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