研究課題/領域番号 |
18012034
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
松浦 伸也 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 教授 (90274133)
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研究分担者 |
泉 秀樹 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 助教 (10397987)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
10,300千円 (直接経費: 10,300千円)
2007年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
2006年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
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キーワード | 高発がん性遺伝病 / 染色体 / チェックポイント / 細胞周期 / BubR1 / BUB1B / Plk1 / 中心体 |
研究概要 |
我々は、染色体の数の不安定性を特徴とする高発がん性遺伝病PCS症候群の原因遺伝子として紡錘体チェックポイント遺伝子BUB1Bを同定した。我々は最近、この患者細胞が紡錘体チェックポイント異常に加えて、中心体の過剰複製とこれに引き続く多極性細胞分裂像を高頻度に示している事実を見出した。これらの結果から紡錘体チェックポイントタンパク質BUB1Bが中心体複製をも制御して安定な染色体分配を保証していることが考えられた。本研究はこの知見に基づいてBUB1Bによる紡錘体チェックポイントと中心体複製の分子連係機構の解明を目的としている。 免疫染色と中心体精製実験の結果、BubR1は正常細胞の中心体に局在しているが患者細胞(BubR1発現低下細胞)においては、その局在が低下していた。さらにBubR1の内部領域が中心体への局在に必要なことを見いだした。さらにこの領域はPolo- like kinase 1 (Plk1)との結合にも必要なことを明らかにした。患者細胞にBubR1を発現させるとPlk1の活性が低下し、中心体の過剰複製が抑制された。また、患者細胞のPlk1をノックダウンさせても、中心体の過剰複製が抑制された。さらにHeLa細胞にPlk1を単独に過剰発振させると、中心体の過剰複製が劇的に誘導された。以上の結果から、BubR1はM期チェックポイントに加えて、間期のPlkl活性を制御することで中心体の過剰複製を抑制していることが明らかとなった。
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