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低分子量G蛋白質の高次構造多型性のシグナル伝達における意義

研究課題

研究課題/領域番号 18057014
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関神戸大学

研究代表者

島 扶美  神戸大学, 大学院医学系研究科, 助教 (60335445)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
2007年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2006年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
キーワード低分子量G蛋白質 / 核磁気共鳴法 / X線結晶構造解析 / ^<31>P-核磁気共鳴法
研究概要

低分子量G蛋白質RasのGTP結合型(Ras-GTP)には、標的との結合能力を有する"ON"状態(state2)と有さない"OFF"状態(state1)の2種類の構造が相互変換可能な状態で混在することが、H-RasなどRasファミリーに属する一部の分子の31P-核磁気共鳴法(NMR)により明らかになっている。本研究では、Rasの関与するシグナル伝達系において、stateの相互変換というRasの高次構造の多型性が果たす役割を明らかにするために、Rasファミリーに属する5種類の分子(Rap2A,Rap1A,H-Ras,RalA,M-Ras)の31P-NMRを行うとともに、GTP結合・解離反応を解析した。その結果、
1.これら5種類すべてのRasファミリー分子に2つのstateの相互変換が存在する
2.Statelの存在比率はRap2A<Rap1A<H-Ras<RalA<M-Rasの順で増加する(state2はその逆)
3.5種類のRas分子では、GTPに対する結合親和性(K_d)が極めて近い値(32〜42nM)となる
4.GTP結合・解離速度定数(K_on K_off,)はともに、Rap2A<Rap1A<H-Ras<RalA<M-Rasの順で増加する
5.2つのstateのGTP結合速度差(それぞれ100%存在すると仮定した場合)は7倍である
ことが明らかになった。これらの結果は、RasのGTP結合型生成反応系において、state2に比してstate1を経由する方がエネルギー的には安定な反応系であることを示しており、細胞内でのRasのグアニンヌクレオチド交換反応においても、交換因子であるGEFの結合によつてRasからGDPが解離したのち、GTP結合の際にはstate1を経由して標的との結合に有利なstate2に構造変化する可能性が示唆された。

報告書

(2件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Two coformational states of Ras GTPase exhibit differential GTP-binding kingetics2008

    • 著者名/発表者名
      Liao, et. al.
    • 雑誌名

      Biochem Biphys Res Commun. (in press)

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] Conformational equilibrium of small GTPases and signal transduction2007

    • 著者名/発表者名
      Ijiri, et. al.
    • 学会等名
      Biochemical and Molecular Biology 2007
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2007-12-13
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2018-03-28  

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