研究課題/領域番号 |
19029046
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
高口 博志 理化学研究所, 鈴木化学反応研究室, 専任研究員 (40311188)
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研究期間 (年度) |
2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2007年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 有機反応論 / 化学反応動力学 / イオンビーム / 状態選別測定 / 有機化学反応機構 |
研究概要 |
本研究は、有機反応論で展開されている化学反応の微視的モデルが、求核性・求電子性といった静電的指標に基づいたイオン・分子反応的性質をもつことに着目して、有機イオン分子ビーム源を中心とした反応動力学的実験手法の開発を目的としている。開発する真空装置全体は、(a)イオンソース、(b)8重極イオンガイド、(c)衝突セル、(d)検出系チェンバーから構成される。共鳴多光子イオン化法により発生させた内部状態(V_<ini>)と衝突エネルギー(E_<col>)が制御されたイオンビームを、反応分子を充填した衝突セルに導入する。セル内でのイオン・分子反応による生成物を質量分析検出することで、内部状態と衝突エネルギーの関数としての反応断面積[σ(V_<ini>, E_<col>)]を測定する。これまでに各構成要素の設計を行い、真空装置全体の製作を終了した。 測定対象とするイオン・分子反応系を、製作した装置性能の観点から検討した。σ_<reac> (V_<ini>; E_<col>)測定に対しては、{C_2H_2^+、H_2CO^+、CH_3CHO^+、NH_3^+、CH_3^+}+{アルカン、オレフィン、アルコール}のイオン・分子反応系を有力な測定対象候補として決定した。また、始状態・終状態相関を含むσ_<reac> (vini^⇔V_<final>; E_<col>)測定を目的とした中性生成物の状態選別イオン化検出の対象反応系として、(a)H_2CO^++M→HCO+MH^+、および(b)CH_3^++M→CH_2+MH^+(いずれもM=R-H、-C=C-、R-OH)を検討した。HCO(ホルミルラジカル)およびCH_2(メチレンラジカル)の検出には、それぞれ共鳴励起状態が安定であり回転準位構造が分離できるB^2A'-X^2A'[1+1]およびH(3p)-X^3B_1[2+1]遷移に共鳴多光子イオン化法を適用することとした。
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