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答えが1つではない事態での行動選択とその学習を支える脳内過程の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19700246
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 認知科学
研究機関広島大学

研究代表者

中尾 敬  広島大, 教育学研究科(研究院), 助教 (40432702)

研究期間 (年度) 2007 – 2008
研究課題ステータス 完了 (2008年度)
配分額 *注記
3,650千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 450千円)
2008年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2007年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワード行動選択 / 競合 / 自己 / 前頭葉 / 内側前頭前皮質 / 職業選択 / 事象関連電位 / 社会的認知
研究概要

本年度は,答えが1つではない事態における行動選択過程を明らかにするため,事象関連脳電位を用いた実験1〜4と,行動指標を用いた実験5を実施した。
実験1,2では,答えが1つでない事態における行動選択(職業選択課題:どちらの職業に就きますか?「高校教師大工」)時に認められる陰性電位が,競合(迷い)の程度を反映しているのかどうかを検討した。その結果,職業選択時の陰性電位の振幅が,競合の程度によって変化することが明らかとなった。このことにより,答えが1つではない事態における行動選択過程を探るための1っの指標(CRN,conflict related negativity)を確立することができた。
実験3では,CRNを指標とし,内側前頭前皮質の表象(自己知識)が,職業選択時の競合を低減するのかどうかを検討した。自己知識課題(例:あなたにあてはまりますか?「やさしい」)の遂行直後に職業選択を行った場合と,他者知識課題(例:小泉首相にあてはまりますか?「陽気な」)の遂行直後に職業選択を行った場合とで,職業選択時のCRNの振幅を比較したところ,自己知識が活性化されやすい状況で職業選択を行ったときの方がCRNの振幅は1」小さかった。また,実験4から,実験3の結果が,自己知識課題と職業選択の両方が自己についての判断であったことにより認められた結果ではなく,自己知識が行動選択の基準として機能したためにみられた結果であることが明らかとなった。このことから職業選択時には自己知識が行動選択の基準として機能していることが示された。
実験5はfMRI(functional magnetic resonance imaging)を用いた実験を行うための予備実験として実施した。実験5からは,行動選択の基準として機能している情報の特性(行動選択の基準に記銘語を関連付けると記憶が促進される)が明らかとなった。
今後はこれらの実験結果の公表を進めつつ,fMRIを用いて,答えが1つでない事態における行動選択の脳内過程についての検討をさらに進めたい。

報告書

(1件)
  • 2007 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 職業選択時にみられる競合関連陰性電位様成分についての検討2008

    • 著者名/発表者名
      中尾敬
    • 雑誌名

      広島大学心理学研究 7

      ページ: 11-18

    • NAID

      120000871908

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [雑誌論文] 行動選択の基準に記銘語を関連付けると記憶が促進される?-自己関連付け効果と行動選択基準仮説との関連-2008

    • 著者名/発表者名
      中尾敬
    • 雑誌名

      日本心理学会第72回大会発表論文集 (印刷中)

    • NAID

      130007495069

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] 前頭葉機能に関する行動選択基準仮説-自己・他者・道徳判断に関連する内側前頭前皮質とその機能-2007

    • 著者名/発表者名
      中尾敬
    • 学会等名
      日本心理学会第71回大会
    • 発表場所
      東洋大学
    • 年月日
      2007-09-18
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

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公開日: 2007-04-01   更新日: 2016-04-21  

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