研究課題/領域番号 |
20050021
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
江幡 孝之 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70142924)
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研究分担者 |
井口 佳哉 広島大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (30311187)
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研究期間 (年度) |
2008 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2009年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2008年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 分子認識 / 包接化合物 / 機能成分子 / 超音速分子線 / レーザー分光 |
研究概要 |
カリックス[4]アレン(C4A)とベンゾ-18-クラウン-6-エーテル(B18C6)をホスト分子,希ガスや水分子をゲストとした分子間錯体を形成し、錯体の構造を決定するとともに錯体形成におけるコンフォマー選択性の有無の検証や相互作用の特定を行った。超音速分子線中に内部温度得を冷却した分子間錯体に種々のレーザー分光を行い電子スペクトル、赤外スペクトル、解離エネルギーを測定し、得られたスペクトルや解離エネルギーを量子化学計算をもとに解析した。その結果,C4A-H_2O complexは水分子内包型構造(endo-structure)が外接型(exo-structure)に比べより安定で、C4Aと水分子は主として双極子-双極子相互作用で結ばれていることが明らかになった。我々はこの包接化合物を「水分子が入った世界最小のコップ」と名付けた。B18C6では、単体では超音速分子線中に4種類のコンフォマーが存在するが、水分子を包接すると1種類のコンフォマーのみに収束することを見出した。密度汎関数計算からまず水分子を含まない4つ単体のコンフォマーの構造を決定した。水分子を含んだB18C6では,赤外スペクトルと計算結果から、B18C6は水分子を2分子までbidentate型の水素結合で内包し、3個目以上の水分子はbidentate型で水素結合した水分子にドナー型で水素結合し大きな水素結合ネットワークを形成していくことが明らかになった。また、水分子包接時にコンフォマー特性を示すことを実験的に示すことができた。
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