• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

フォトニック結晶レーザー電子銃の研究

研究課題

研究課題/領域番号 20654023
研究種目

挑戦的萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
研究機関広島大学

研究代表者

栗木 雅夫  広島大学, 先端物質科学研究科, 教授 (80321537)

研究期間 (年度) 2008 – 2009
研究課題ステータス 完了 (2009年度)
配分額 *注記
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2009年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2008年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワード電子銃 / レーザー / フォトニック結晶 / 量子ビーム / フォトカソード
研究概要

フォトニッククリスタル中に設置した光電陰極から電子ビームを発生させ、さらに光局在モードによる加速について、実験的および理論的な研究をすすめた。加速構造として表面局在プラズモンに着目した。金属と真空などの界面には表面局在プラズキシと呼ばれる光局在モードが存在することは既に知られているが、本研究ではその粒子加速への応用についてまず検討した。その結果、誘電体の表面に10ナノメートル程度の薄い金属膜を蒸着したものを用意し、二つの金属膜で100ナノメートル程度の真空ギャップを形成することで、真空ギャップに粒子加速が可能な局在モードが発生することがわかった。金属で囲まれた構造中に発生するプラズモンの粒子加速への応用は従来から検討されてきていたが、外部と全く隔絶された孤立光モードであるため、外部光からの励起方法が明確ではなかった。本研究ではエバネッセント波の励起に用いられるクレッチマン配置からの類推により、表面プラズモンを局在させるための金属の一部を10ナノメートル程度と薄くすることで、モードの局在は維持しつつ、外部光との結合が可能であることをしめした。この二つの条件は矛盾するようであるが、外部からの入射光と真空ギャップに局在する光が結合した状態が固有モードを形成する条件を求めることで実現した。このモードでは出射モードの伝搬波数は虚数となり、伝搬せずに局在する。
電子発生に使用するGaAs陰極は従来から高性能光陰極として注目されてきたが、特性が時間的に劣化してしまうことが問題となってきた。本研究ではフォトニック結晶中での電子発生に使用した場合に予想される加熱により、その特性がどのように変化するかを実験的に研究し、温度が70度C程度で性能が急激に劣化することを確認し、フォトニッククリスタルレーザー電子銃全体を冷却する必要があることがわかった。仮に液体窒素温度程度に冷却すると金属の抵抗率が減少し、光による加速効率が大幅に上昇するという副作用が予想される。本研究により、冷却フォトニック結晶レーザー電子銃の概念がより明確となった。

報告書

(2件)
  • 2009 実績報告書
  • 2008 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] Dark-lifetime degradation of GaAs photo-cathode at higher temperature2010

    • 著者名/発表者名
      M.Kuriki, et al.
    • 雑誌名

      Nuclear Instrumentation Method A Doi:10.1016

    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] エバネッセント波によるプラズモン励起と粒子加速への応用2010

    • 著者名/発表者名
      栗木雅夫
    • 学会等名
      日本物理学会
    • 発表場所
      岡山大学
    • 年月日
      2010-03-21
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [学会発表] 高輝度電子源のためのGaAs光カソードの性能測定2009

    • 著者名/発表者名
      正中智慧
    • 学会等名
      日本物理学会
    • 発表場所
      立教大学
    • 年月日
      2009-03-27
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [備考]

    • URL

      http://home.hiroshima-u.ac.jp/~mkuriki/pclab/

    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [備考]

    • URL

      http://home.hiroshima-u.ac.jp/~mkuriki/lrfg/

    • 関連する報告書
      2008 実績報告書

URL: 

公開日: 2008-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi