研究概要 |
本研究では,波力,潮力,潮汐力,風力等の自然エネルギーを高効率で回収することが可能な弾性圧電デバイスの考案・開発を行い,その基本特性を明らかにした.特に,波浪外力によってしなやかに変形し,高効率な電気エネルギー変換が見込まれる弾性圧電デバイスの開発を行い,従来型の波力発電方式とは全く異なるタイプの波エネルギー利用技術の確立を行った.また,現在開発が進められている洋上風力発電システムの浮体部および水面下に,この弾性圧電デバイスを適用し,海洋エネルギーを効率的に利用可能な技術開発を行った.特に,波・流れ作用下における弾性圧電デバイスのさらなる汎用化,実用化,低コスト化に向けて,デバイスの構造様式やサイズ・形状を種々変化させ,発電性能を検証した.加えて,波・流れエネルギーに適合したデバイス開発の設計指針を得た.さらに,既存の直立防波堤,潜堤(リーフ)・没水平板などの消波構造物に,上述の弾性圧電デバイスを貼り合わせた全く新しいタイプの波浪発電方式を提案・開発し,その発電性能を検証した.
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