配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2010年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2009年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
|
研究概要 |
物質の3次元的な構造とダイナミクス(動き)を明らかにするための手法の開発と,その構造が成り立つ理論の構築(結合様式)に関する過去の卓越した研究成果が現代科学を支えている。物質の3次元的な構造と動きを把握する意義は,構造がその物質の「働き・機能」と密接に関わっているからである。そこで,本研究では,分子の構成原子の空間的配置を決定する結合様式に新しい概念「π結合のみによる原子と原子の結びつき」を導入し,その新概念を実証する新しい構造を有する物質群を合成し,それらの物質が持つ新規な機能に関する研究を行うことを目的とした.平成22年度の研究では,π単結合性物質を創出するために,一重項1,3-ビラジカルの4,5位に窒素元素を持つビラジカルを設計し,その寿命に及ぼす元素効果について研究した.その結果,炭素骨格を持つビラジカルの寿命は,約500ナノ秒程度であったが,窒素原子を持つビラジカルは,数ミリ秒の寿命を有することが明らかになった.
|