Project Area | The Natural Laws of Extreme Universe--A New Paradigm for Spacetime and Matter from Quantum Information |
Project/Area Number |
21H05182
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Research Category |
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Transformative Research Areas, Section (II)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高柳 匡 京都大学, 基礎物理学研究所, 教授 (10432353)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白水 徹也 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 教授 (10282716)
石橋 明浩 近畿大学, 理工学部, 教授 (10469877)
中田 芳史 京都大学, 基礎物理学研究所, 特定准教授 (10808992)
奥西 巧一 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (30332646)
遊佐 剛 東北大学, 理学研究科, 教授 (40393813)
小林 努 立教大学, 理学部, 教授 (40580212)
手塚 真樹 京都大学, 理学研究科, 助教 (40591417)
上田 宏 大阪大学, 量子情報・量子生命研究センター, 准教授 (40632758)
飯塚 則裕 大阪大学, 大学院理学研究科, 助教 (40645462)
堀田 知佐 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (50372909)
森前 智行 京都大学, 基礎物理学研究所, 准教授 (50708302)
堀田 昌寛 東北大学, 理学研究科, 助教 (60261541)
中島 秀太 大阪大学, 量子情報・量子生命研究センター, 准教授 (70625160)
泉 圭介 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 准教授 (90554501)
西岡 辰磨 大阪大学, 大学院理学研究科, 教授 (90747445)
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Project Period (FY) |
2021-09-10 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥136,760,000 (Direct Cost: ¥105,200,000、Indirect Cost: ¥31,560,000)
Fiscal Year 2024: ¥31,070,000 (Direct Cost: ¥23,900,000、Indirect Cost: ¥7,170,000)
Fiscal Year 2023: ¥32,630,000 (Direct Cost: ¥25,100,000、Indirect Cost: ¥7,530,000)
Fiscal Year 2022: ¥27,300,000 (Direct Cost: ¥21,000,000、Indirect Cost: ¥6,300,000)
Fiscal Year 2021: ¥9,620,000 (Direct Cost: ¥7,400,000、Indirect Cost: ¥2,220,000)
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Keywords | 量子情報理論 / 素粒子論 / 物性理論 / 宇宙論 / ゲージ重力対応 / 物性物理 / テンソルネットワーク / 冷却原子 / 量子ホール効果 / 量子スピン系 |
Outline of Research at the Start |
従来、物理学では時間・空間と物質を基本的構成要素として自然法則を説明してきた。しかし、究極の物理法則が支配する極限宇宙を解明するには、量子情報を物理学の新しい要素として取り入れる必要がある。量子情報はミクロな世界における情報を意味し、例えば量子計算機を基礎づけるが、重力理論の宇宙は量子情報の無数の集積とみなせることが最近見出され、注目されている。一方、このような量子情報の集積はテンソルネットワークとよばれる量子物質の高精度な数値解析手法を与える。そこで本領域では、量子情報と物理学を融合させ、極限宇宙の3つの問題:ブラックホールの量子論、宇宙創成のメカニズム、量子物質のダイナミクス、を解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
量子情報をキーワードとして「極限宇宙の3問題」の解明を目的とする本領域が2021年9月に発足して以来、本総括班は、この研究プロジェクトを発展させるために、「領域運営」「分野融合」「若手育成」「国際活動」「広報」の各活動を開始し、以下に挙げるような実績を挙げてきた。まず、領域の運営方針を打ち合わせる「総括班会議」を総括班メンバー15名がオンライン会議を行う形式で9月以降毎月開催してきた。領域内の異分野融合を促進する目的で、複数の計画研究が主催し、その研究成果を報告・討論する「循環ミーティング」をオンライン会議の形で毎月開催し、毎回50名以上の出席者を得ている。特に、11月には、これを拡大して、本領域のキックオフミーティングとして、9つの計画研究が全て講演する形で2日間行った。また、国際的な視点から異分野融合の話題に触れる機会を領域メンバーやより広く領域外の研究者が得られるように、「領域オンラインコロキウム」を立ち上げ、毎月、国内外より著名な研究者をコロキウム講演に招へいしてきた。講演後もオンラインお茶会を開催し、講演者と若手研究者が交流し合う機会を提供した。さらに、米国のIt from Qubitサイモンズ共同研究と共催する形で、「領域国際会議」を12月に3日間オンラインで開催し、国際交流を促進した。また、2022年の3月には、領域メンバー全員が参加し、今年度の成果報告と来年度以降の研究計画の討論を行う「領域会議」を2日間、京都大学基礎物理学研究所にて対面とオンラインを併用して開催した。その直前には、若手育成を目的に「領域スクール」を開催し、量子情報、場の量子論、一般相対論の実践的な知識を異分野の若手が習得する良い機会となり、300名超の参加者を得た。また本総括班は、広報活動として、領域ホームページの作成・発信、領域ツイッターの作成・発信、ニュースレター発行を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
9月に領域が発足して以来、当初予定していた総括班の「領域運営」「分野融合」「若手育成」「国際活動」「広報」といった各種活動について、十分な実績を挙げることができた。毎月開催している「循環ミーティング」と「領域コロキウム」は異分野融合を促進することに貢献してきており、領域のメンバー間の異分野融合研究も既に始まっている。領域コロキウムは、外部の研究者にも公開しており、その情報を毎月アナウンスするメーリングリストには現在300名程度の方に登録していただいており、注目を集めている。11月に開催した2日間にわたるキックオフ研究会では、各計画研究の研究プロジェクトに関してじっくり討論する時間をとることができ、それぞれのプロジェクトの方向性が明確になり、優れた研究成果も出始めている。12月に開催された領域国際会議では、世界的に量子情報と素粒子理論の融合をリードしてきたIt from qubitサイモンズ共同研究(米国スタンフォード大学が幹事)との共催の形で国際会議を開催することができ、本領域と緊密な研究交流を行うことができた。コロナ禍で海外渡航が難しい年度であったが、これらのようなオンライン交流を行うことで、ある程度国際活動もカバーできた。若手育成活動も、特に、領域スクールでは、300名を超える多数の若手の参加のもと、異分野研究者にも理解できるように分かりやすく、かつ実践的な講義を講師の方々にしていただき、終了後に行ったアンケートでも非常に好評であった。3月に開催した領域会議では、本年度の初の対面を交えた集会となり、領域メンバーが直接会って議論する機会を提供することができた。またそのほかにも、総括班では複数の計画研究が共同企画する研究会開催のサポートも行い、本年度は計4件の研究会を開催した。また、領域ホームページ、ツイッター、ニュースレターを通じ、十分な広報活動も行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
まず異分野融合と若手育成を促進する目的で、引き続き「循環ミーティング」と「領域コロキウム」を毎月開催する。ともに来年度4月と5月の分は、既に準備されている。領域メンバーが一堂に会し、領域の成果報告と研究計画の討論を行う年に一回の「領域会議」を神戸市内で対面で来年度12月に開催する予定。海外の最前線の研究の動向を把握して、領域の成果を海外に発信するために領域国際会議を京都大学基礎物理学研究所にて対面とオンラインの併用で9月に開催する予定。2021年度に好評であった「領域スクール」を、より規模を拡大して来年度夏ごろに開催する予定。また、若手育成をさらに強化するために、これらに加えて、若手研究者が自主的に参加して討論を行う「若手研究会」を来年度末に開催し、また領域の異なる計画研究間で若手研究者を派遣し合う「若手循環プログラム」を来年度からスタートさせる。来年度は計15名程度のポスドク研究員が各計画研究に新しく着任する予定であり、彼らの育成・交流を上記のプログラムで促進する。また、来年度は公募研究がスタートすることから、公募研究の研究代表者が領域メンバーと研究成果報告・研究交流を行うことを目的にオンライン・セミナーシリーズを立ち上げる予定。また領域運営の定期的な打ち合わせために、「総括班会議」も毎月継続して開催する。来年度より領域コーディネーターと領域秘書が着任するので、総括班業務を効率的に推進できるように活躍していただく。広報活動として、領域ホームページをより充実させ、引き続きツイッター発信を行う。領域ホームページでは、領域の成果をアップデートしていく。来年度も領域の成果を広く知っていただくために、ニュースレターを年度末に刊行する予定。
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