Administrative Group
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (B)
植物や大型藻類など基質に固着して生きる生物は、環境に応じて形を変えるなど、形態の柔軟性を示す。形態の柔軟性は、どのような発生過程により実現するのだろうか。本領域では、植物の発生過程において、細胞レベルでの極性(分子の局在の偏りなど)の非一様性がみられることに注目し、「植物など固着性多細胞生物の形態の柔軟性は、細胞状態の乱雑さに由来する」という仮説を立てる。生物学にはミクロな乱雑さの取り扱いについて確立された理論が存在しないため、スピングラスに代表される統計力学の理論を参考に、理論と実験の協働により、細胞レベルの乱雑さとマクロな多細胞形態の柔軟性の関係の解明を目指す。