Project Area | Creation of the study of reconciliation |
Project/Area Number |
17H06336
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Humanities and Social Sciences
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
梅森 直之 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (80213502)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 聡明 日本大学, 法学部, 准教授 (00514499)
岩崎 稔 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (10201948)
上杉 勇司 早稲田大学, 国際学術院, 教授 (20403610)
松谷 基和 東北学院大学, 教養学部, 准教授 (20548234)
野尻 英一 大阪大学, 人間科学研究科, 准教授 (30308233)
澤井 啓一 恵泉女学園大学, 人文学部, 名誉教授 (50154141)
小山 淑子 東洋大学, 国際学部, 准教授 (50800827)
齋藤 純一 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (60205648)
最上 敏樹 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (70138155)
土佐 弘之 神戸大学, 国際協力研究科, 教授 (70180148)
田中 孝彦 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (10236599)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2022-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥38,610,000 (Direct Cost: ¥29,700,000、Indirect Cost: ¥8,910,000)
Fiscal Year 2021: ¥7,150,000 (Direct Cost: ¥5,500,000、Indirect Cost: ¥1,650,000)
Fiscal Year 2020: ¥7,800,000 (Direct Cost: ¥6,000,000、Indirect Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2019: ¥7,800,000 (Direct Cost: ¥6,000,000、Indirect Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2018: ¥8,840,000 (Direct Cost: ¥6,800,000、Indirect Cost: ¥2,040,000)
Fiscal Year 2017: ¥7,020,000 (Direct Cost: ¥5,400,000、Indirect Cost: ¥1,620,000)
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Keywords | 和解学 / グローバルヒストリー / 記憶研究 / 正義論 / 国際法 / 歴史認識 / 紛争解決学 / 移行期正義 / 和解 / 記憶 / 紛争解決 / 政治思想 / 平和学 / 和解文化 / 東アジア / 国際政治 / 哲学 / 歴史学 / 宗教学 / 比較政治思想 / 移行期正義論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本プロジェクトでは、ⅰ)欧米発の紛争解決学や平和学の成果に学びつつ、儒教や仏教などのアジア的な宗教的 理念と紛争・和解との関連を思想的に探求し、あわせて東アジア型近世秩序から近代的な国際法体系への移行の 意味を理論的に検討することで、東アジア型「和解学」の思想的・理論的基礎を確立する、ⅱ)現在世界的に和 解推進の基準となっている移行期正義概念を批判的に検討し、移行期正義の東アジアにおける適用可能性をネー ションの形成と展開の歴史とともに探究することで、移行期正義の東アジア・モデルを創造する、ⅲ)実証的な 歴史学の方法論では対処しきれない記憶の噴出という現在の東アジアの歴史認識問題を理論的に検証し、記憶と 感情の多層的次元を解明する新しい歴史の基礎理論を構築する、ことを目的に共同研究を推進した。 本年度は、1 本研究プロジェクトのメンバーを中心に、研究成果取りまとめのためのワークショップ、シンポジウムを、集中的に開催した(オンラインで、10回実施)。その後も継続的に論文の執筆を続け、2023年3月、和解学叢書第2巻『アポリアとしての和解と正義』として出版することができた。 2 和解学に関心を有する学者とのグローバルなネットワークとして発足した国際和解学会(International Association for Reconciliation Studies)の創立大会(2020年7月)に、本研究グループのメンバーが参加し、国際共同研究の基盤を強化することができた。
3 本研究にかかわるリーディングスカラーを招聘しての国際シンポジウムを予定していたが、COVID-19の影響で実現できなかった。本計画は、幾度かの延期を経て、2022年12月、コロンビア大学キャロル・グラック教授を招聘し、実現した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
国際的な共同研究のネットワークづくりという点では、2020年に国際和解学会が発足し、イエナ大学での創立大会へオンライン参加できたことは大きな成果であった。しかしながら、それ以外の海外研究者との交流に関しては、COVID-19の影響で、予定していた国際シンポジウムが延期を余儀なくされるなど、大きな影響を受けた。 成果の取りまとめに向けたオンラインワークショップでは、和解学叢書に執筆予定のメンバーが、それぞれ論文の完成稿をもとに、研究報告を行った。ワークショップでのフィードバックを受け、メンバーが論文をブラッシュアップし、2023年に、刊行することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
和解学の国際展開に向けて、アメリカやヨーロッパの研究者との密接なネットワーク作りに関しては、順調に進展があった。しかし、アジア各国(中国、韓国、台湾)の学者との連携は、けっして十分とはいえない状況にあり、さらなる努力が必要である。とりわけ若手研究者相互の連携を充実させる方向で、研究の発展を計りたい。
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