Project Area | Non-equilibrium-state molecular movies and their applications |
Project/Area Number |
19H05777
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Complex systems
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岩田 想 京都大学, 医学研究科, 教授 (60452330)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 紀通 京都大学, 医学研究科, 准教授 (10314246)
近藤 美欧 大阪大学, 大学院工学研究科, 准教授 (20619168)
志甫谷 渉 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 助教 (30809421)
草木迫 司 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 助教 (80815316)
山下 恵太郎 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 客員共同研究員 (20721690)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥123,630,000 (Direct Cost: ¥95,100,000、Indirect Cost: ¥28,530,000)
Fiscal Year 2023: ¥23,400,000 (Direct Cost: ¥18,000,000、Indirect Cost: ¥5,400,000)
Fiscal Year 2022: ¥25,220,000 (Direct Cost: ¥19,400,000、Indirect Cost: ¥5,820,000)
Fiscal Year 2021: ¥23,400,000 (Direct Cost: ¥18,000,000、Indirect Cost: ¥5,400,000)
Fiscal Year 2020: ¥23,400,000 (Direct Cost: ¥18,000,000、Indirect Cost: ¥5,400,000)
Fiscal Year 2019: ¥28,210,000 (Direct Cost: ¥21,700,000、Indirect Cost: ¥6,510,000)
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Keywords | X線自由電子レーザー / 構造ダイナミクス / 光遺伝学 / フォトクロミックタンパク質 / X線結晶構造解析 / 膜タンパク質 / 時分割X線結晶構造解析 / チャネルロドプシン |
Outline of Research at the Start |
光動作タンパク質分子内部で起こっている光によって駆動される異性化反応の非平衡動的構造基盤を解明する。さらに自然界に「あるがまま」のタンパク質光異性化反応を単に精密四次元時空間計測するのみにとどまらず、光刺激で機能モードのオン/オフや機能強度を「思うがまま」に切換え可能な、非侵襲的生体内計測や医療に有用な人工分子を、時分割立体構造データに基づいて合理的にデザイン・創出できることをいくつかの代表例で検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
①チャネルロドプシン(ChR)は光駆動型カチオンチャネルであり、クロモフォアとして全トランス型レチナール(ATR)を有する。ChRの微結晶を作製し、X線自由電子レーザー施設SACLAにてSFX時分割構造計測を行い、励起光照射後50μs, 1 ms後の構造変化を2.8 オングストローム分解能で得た。異性化したATRによるヘリックスの構造変化によりChRは基底状態から開状態に遷移するメカニズムが明らかになった(Oda et al., eLife, 2021)。 ②B01清中班と連携して、天然では光動作性を示さないGPCR(ヒトアデノシンA2a受容体)に対して光異性化するアゾベンゼン修飾リガンドMRS5543 (基底状態ではpartial agonist)を開発した。MRS5543をアゴニスト安定化A2a変異体に結合させた複合体を脂質キュービック相結晶化法により結晶化し、静止X線結晶構造を解析した(分解能4.4オングストローム)。現在、分解能を改善するため、結晶化条件の最適化を進めている。並行してリガンドの構造改変も進めている。 ③光動作性金属錯体触媒を自己集合させ、フレームワーク触媒を合成した。反応特性を詳細に解析した結果、フレームワーク構造が光反応の進行に重要な役割を果たすことが見出された。このフレームワーク触媒は、結晶性をたもったまま、電気化学的条件下で水中二酸化炭素還元反応を高選択性・高効率で進行させることができるため、SFX時分割構造計測に適した研究対象であることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
TR-SFXのモデル系として光応答性膜イオンチャネル(チャネルロドプシン)C1C2を対象として時分割構造計測を行い、レチナールの光異性化反応に伴うタンパク質分子骨格の動作原理が解明できた。この成果は国際的にも評価が高い学術誌であるeLife誌にて発表できたため、本年度の目標は概ね達成できている。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)光動作タンパク質のSFX時分割構造解析:これまでに培ったSFX時分割構造解析の基盤技術と経験を活用し、各種の光動作タンパク質を対象としてSFX時分割構造計測を進める。ヘリオロドプシン、超好熱古細菌由来のロドプシン等を主な研究対象とする。 (2)光で機能制御が可能な人工タンパク質の合理的創出とSFX時分割構造解析:生体内の大部分のタンパク質は光動作性ではないので、(1)で記した方法はごく一部のタンパク質にしか適用できないことになる。この弱点を補完するために、元来、天然では光動作性を示さないGPCRを光刺激により活性化するための光動作性リガンドをB01清中班と連携して開発し、時分割結晶構造解析を行う。 (3)光で反応制御が可能な小分子のSFX時分割構造解析:新学術分野開拓の意欲的な試みとして、フレームワーク化した低分子金属触媒とその触媒反応の時分割構造解析を進める。金属錯体触媒が関わる反応の高速分子動画の撮影と反応に伴って生成する各種中間体の原子分解能での構造を同定することで反応機構の詳細に解明する。
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