Budget Amount *help |
¥236,990,000 (Direct Cost: ¥182,300,000、Indirect Cost: ¥54,690,000)
Fiscal Year 2023: ¥47,190,000 (Direct Cost: ¥36,300,000、Indirect Cost: ¥10,890,000)
Fiscal Year 2022: ¥55,380,000 (Direct Cost: ¥42,600,000、Indirect Cost: ¥12,780,000)
Fiscal Year 2021: ¥57,980,000 (Direct Cost: ¥44,600,000、Indirect Cost: ¥13,380,000)
Fiscal Year 2020: ¥46,540,000 (Direct Cost: ¥35,800,000、Indirect Cost: ¥10,740,000)
Fiscal Year 2019: ¥29,900,000 (Direct Cost: ¥23,000,000、Indirect Cost: ¥6,900,000)
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Outline of Annual Research Achievements |
ニュートリノレス二重ベータ崩壊探索では、世界をリードする探索を継続し、PRL 130, 051801 (2023) では、世界に先駆けてニュートリノ質量の逆階層領域に到達し、複数の理論予測にもかかる新たな節目に到達した。この論文は、Editors’ suggestionおよび Featured in Physicsに選ばれている。また、地球ニュートリノ観測の質を高め、GRL 49,16 (2022), e2022GL099566 では、地球モデルの選別が始まり、高めの地熱量を予測するモデルを含めた複数のモデル排除に成功した。地球内部のダイナミクスやそれに関係する地球内部組成に対して新たな知見を与えるもので、地球内部観測の新たなツールとしての質的変革をもたらした。この論文は、AGU Research Spotlight に選ばれている。マルチメッセンジャー天文学の一角をなす天体ニュートリノ研究においても、カムランドでの長時間観測で超新星爆発由来のニュートリノが観測されなかったことから、40~80kpcまでの範囲内での超新星爆発頻度について厳しい制限を与えた。さらに銀河系での星形成率に対しても初めてニュートリノ観測による制限を与えることに成功した。また、太陽ニュートリノ観測においても、高度な宇宙線による原子核破砕の弁別手法、放射性不純物Tl208に対する日オーダーのveto手法を開発し、世界初の2MeV閾値での観測に成功した。その他、IceCubeニュートリノ信号との相関解析など幅広い低エネルギーニュートリノ天文学を展開した。さらに、カムランドの高い中性子検出効率を活かした大気ニュートリノの中性カレント反応によるストレンジネス軸性電荷の測定や、極低放射能環境を活かした励起エネルギー1.0-17.8MeVを持つ暗黒物質に対する世界で最も厳しい制限を与えるなど幅広い成果を得た。
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