Project Area | Religious Movements and Communication Medium/Worldview/Social Integration: A Synthetic Approach of Historical Research |
Project/Area Number |
20H05721
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Research Category |
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Transformative Research Areas, Section (I)
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
武田 和久 明治大学, 政治経済学部, 専任准教授 (30631626)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平岡 隆二 京都大学, 人文科学研究所, 准教授 (10637622)
浅野 ひとみ 長崎純心大学, 人文学部, 教授 (20331035)
シュウェマー パトリック 武蔵大学, 人文学部, 准教授 (30802946)
折井 善果 慶應義塾大学, 法学部(日吉), 教授 (80453869)
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Project Period (FY) |
2020-10-02 – 2023-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥9,100,000 (Direct Cost: ¥7,000,000、Indirect Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2020: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
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Keywords | イエズス会 / 近代性 / カトリック・グローバリゼーション / 宣教 / メディア |
Outline of Research at the Start |
本研究は近代初期のカトリック・グローバリゼーションを推進したイエズス会の歴史的意義を、同時代のアジアや南米の政治、経済、社会動向を踏まえた共時的な視点から分析する。またその際、同会の誕生以前の中世より存在した諸修道会の組織・活動理念を踏まえた通時的な分析視角も重視する。世界のカトリック化を目指したイエズス会が創出した各種著作や美術工芸品といったメディアを子細に分析し、それが布教対象とされた人々の世界認識に与えた影響を考察し、最終的にいかなる理想的社会の構築が目指されていたのかという、イエズス会の宣教活動の文明史的な意義を解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
2021年度の主たる活動としては、同年12月18-19日に他の3つの班と合同で開催したシンポジウム「東西中世における修道院・寺社の書物文化―製作・教育・世界観の変容」である。中近世の宗教運動を通じて生み出された各種メディアの中でも今回は書物文化に注目し、その制作現場、教育への活用、アイデンティティや世界観の変容に果たした役割にスポットがあてられ、ヨーロッパ史と日本史との比較がなされた。イエズス会班からは研究分担者のパトリック・シュウェマーが研究発表「キリシタン資料の裏を読む」を行い、雪窓宗雀文書に見られる聖人の俗伝や騎士物語、薬物貿易などの記述を「近世化」という概念のもとで再解釈した。 また2021年度は「中近世宗教史研究の最前線」という講演会シリーズを開催し、イエズス会班からは研究協力者の小俣ラポー日登美が2021年12月5日に研究発表「異端・偶像崇拝・暴君の共演―イエズス会と日本の宗教―」を行い、ヨーロッパのイエズス会劇に鑑として登場する日本の信仰の描かれ方について報告した。 さらに2021年9月5日には班の枠を超えた合同研究会「科学、医療、宗教の相互連関―中近世のキリスト教と仏教を中心に―」を開催し、イエズス会班からは研究分担者の平岡隆二が研究発表「イエズス会科学と近世仏教―初中期仏僧の西洋地球説への反応を中心に―」を行い、同時期の日本の仏僧がイエズス会由来の大地球体説(地球説)に示した反応を整理した。そしてこの発表に対して、研究協力者の岡田正彦からコメントがなされた。 その他、イエズス会班に属する武田和久(代表)、浅野ひとみと折井善果(それぞれ研究分担者)、アンドレス・メナチェ、石川博樹、岡田正彦(それぞれ研究協力者)が、年度を通じて個別報告を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
年度を通じて班を中心とした研究会を断続的に開催して交流を深め、キリスト教ならびに仏教に関わる知見を関係者の間で共有できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度中に行った活動を継続しつつ、状況を見ながら対面研究を開催し、意見交換のさらなる活性化に取り組む。
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