Project Area | Creation and Organization of Innovative Algorithmic Foundations for Leading Social Innovations |
Project/Area Number |
20H05964
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Research Category |
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Transformative Research Areas, Section (IV)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
堀山 貴史 北海道大学, 情報科学研究院, 教授 (60314530)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湊 真一 京都大学, 情報学研究科, 教授 (10374612)
上原 隆平 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (00256471)
宇野 裕之 大阪公立大学, 大学院情報学研究科, 教授 (60244670)
番原 睦則 名古屋大学, 情報学研究科, 教授 (80290774)
松井 泰子 東海大学, 理学部, 教授 (10264582)
稲永 俊介 九州大学, システム情報科学研究院, 教授 (60448404)
竹田 正幸 九州大学, システム情報科学研究院, 教授 (50216909)
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Project Period (FY) |
2020-11-19 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥129,870,000 (Direct Cost: ¥99,900,000、Indirect Cost: ¥29,970,000)
Fiscal Year 2024: ¥30,420,000 (Direct Cost: ¥23,400,000、Indirect Cost: ¥7,020,000)
Fiscal Year 2023: ¥32,240,000 (Direct Cost: ¥24,800,000、Indirect Cost: ¥7,440,000)
Fiscal Year 2022: ¥32,240,000 (Direct Cost: ¥24,800,000、Indirect Cost: ¥7,440,000)
Fiscal Year 2021: ¥30,550,000 (Direct Cost: ¥23,500,000、Indirect Cost: ¥7,050,000)
Fiscal Year 2020: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
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Keywords | 大規模離散構造 / 列挙アルゴリズム / 文字列アルゴリズム / SATアルゴリズム / グラフアルゴリズム |
Outline of Research at the Start |
情報化社会におけるデータの規模の拡大や組合せの複雑化などにより、理論と実用の両方の観点から、問題が内包する大規模離散構造を利用したアルゴリズムの設計技法が求められている。本研究では、これまで個別の分野において個々のアイデアに基づいて設計されてきたアルゴリズムの成功事例を理論計算機科学の観点から改めて観察することで、大規模離散構造を理解し、その構造をどのように利用しているかを整理する。このケースワークをもとに、指数関数的な壁に立ち向かうアルゴリズム設計のための方法論を新たに体系化することで、理論と実装が一体となって大規模離散構造処理のための革新的アルゴリズム基盤技術へと昇華することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
情報化社会におけるデータの規模の拡大や組合せの複雑化などにより、理論と実用の両方の観点から、問題が内包する大規模離散構造を利用したアルゴリズムの設計技法が求められている。本研究では、これまで個別の分野で個々のアイデアに基づいて設計されてきたアルゴリズムを理論計算機科学の観点から改めて観察することで、大規模離散構造を理解し、その構造をどのように利用しているかを整理している。このために、二分決定グラフ (BDD) やその亜種の零抑制型二分決定グラフ (ZDD) のアルゴリズム、逆探索による列挙アルゴリズム、グラフ探索アルゴリズム、文字列処理アルゴリズムなど、指数関数的に大きな解空間を持つ問題を対象に、多面的なテーマにて理論と実用の両方の観点からケースワークを行った。たとえば、建築物の剛性の観点から注目されている Laman グラフでは、辺の交差は実用上の支障となる。交差数の最大値を与える頂点集合 P の配置に関する検討を行い、下界 (10/7-ε)|P| を証明した。この成果に関する共著学生(研究協力者)の発表に対し、回路とシステムワークショップ奨励賞を受賞している。n-omino数独や最小公倍図形、量子回路などに関する検討が駆動力となって、要素技術の融合も進んでいる。また、計算量理論および実装とその応用の観点から、組合せ遷移問題にも取り組んでおり、組合せ遷移問題に関する国際プログラミング競技会 (CoReChallenge 2023) にて Solver Track 全12部門中5部門で優勝、7部門で準優勝などの成果を挙げている。また、国際連携と本研究課題の研究の波及を図るため、2023年8月に、国際会議 ICIAM にて本研究課題に関する企画講演セッションを行うと共に、その講演者を交えて8日間のワークショップを開催した。2024年3月には国際会議 WALCOM を開催した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本学術変革領域の領域集会などを通じて本研究課題の目的や他研究課題との連携について周知し、理論面や実装面で関連する知見を持つ領域内外の研究者の参加を促している。未解決問題を持ち寄り密に議論するとともに、互いの要素技術の融合について検討する SSSS (Short-Stay Seminar Series) を定期的に開催しており、2023年7月、9月、12月に福岡、大阪、鹿児島でそれぞれ開催した。2023年8月に開催した国際会議 ICIAM での企画講演セッション、その講演者を交えたワークショップ、2024年3月に開催の国際会議 WALCOM などでの国内外の研究者との連携も進んでいる。こうした継続的かつ地道な取り組みにより、これまで個別の分野で個々のアイデアに基づいて設計されてきたアルゴリズムを理論計算機科学の観点から改めて観察し、分野の垣根を越えた技術連携へとつなげる本研究課題の狙いに沿った研究が少しずつ形になってきている。過年度からのタイリングや、今年度に新たに取り組んだn-omino数独や最小公倍図形等の問題における整数計画法や BDD/ZDD、解集合プログラミング (ASP) などのさまざまアプローチの検討がきっかけとなり、連携が進んでいる。また、文字列アルゴリズムに関する知見と列挙アルゴリズム、ASP アルゴルズムに関する知見の融合の萌芽が本研究課題と領域内公募研究とで見られるなど、多面的な連携が順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
現在までの進捗状況を踏まえつつ研究目的を鑑み、入力のサイズに対して指数関数的に大きな解空間を持つ組合せ問題に対し、理論や実用の個別の分野において個別のアイデアに基づいて設計されてきた成功事例をケースワークとして理論計算機科学の観点から多面的な研究テーマにて改めて観察し、その大規模離散構造の理解へと取り組む。また、個別の分野で培ってきた知見を他分野にも共有し理解を促進する。上述のように、本研究課題の推進により分野の垣根を越えた連携がさまざまな面で形になってきており、今後も連携の強化を念頭において研究を進める。こうした取り組みでは、本研究課題の研究者内のみに限定せず、本学術変革領域内外でも関心を持つ研究者に知見を共有するとともに、研究者の技術との融合のきっかけとする。このために、対面での密な議論と、オンライン会議による遠隔での議論を併用しつつ、それぞれの利点を活かした議論を進める。SSSS (Short-Stay Seminar Series) は本学術変革領域内外の研究者が継続的かつ意欲的に参加しており、本研究課題の研究スタイルとして上手く機能しているため、引き続き開催する。また、国際連携と本研究課題の研究の波及を図るため、国際会議 AAAC (Annual Meeting of Asian Association for Algorithms and Computation) や CPM (Annual Symposium on Combinatorial Pattern Matching) を、大阪および福岡で開催する。
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