Project Area | Creation and Organization of Innovative Algorithmic Foundations for Leading Social Innovations |
Project/Area Number |
20H05966
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Research Category |
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Transformative Research Areas, Section (IV)
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
山下 茂 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (30362833)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 直樹 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (40513289)
ルガル フランソワ 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 教授 (50584299)
森 立平 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 准教授 (60732857)
谷 誠一郎 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (70396183)
西村 治道 名古屋大学, 情報学研究科, 教授 (70433323)
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Project Period (FY) |
2020-11-19 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥119,730,000 (Direct Cost: ¥92,100,000、Indirect Cost: ¥27,630,000)
Fiscal Year 2024: ¥30,420,000 (Direct Cost: ¥23,400,000、Indirect Cost: ¥7,020,000)
Fiscal Year 2023: ¥29,510,000 (Direct Cost: ¥22,700,000、Indirect Cost: ¥6,810,000)
Fiscal Year 2022: ¥30,420,000 (Direct Cost: ¥23,400,000、Indirect Cost: ¥7,020,000)
Fiscal Year 2021: ¥26,780,000 (Direct Cost: ¥20,600,000、Indirect Cost: ¥6,180,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | 量子計算 / 計算理論 / 実践的利用 / 協調設計 / 量子計算と古典計算の協調利用 |
Outline of Research at the Start |
量子計算各種モデルにおける計算能力の解析を行う理論的なアプローチと、実際に量子計算機を利用する実践的なアプローチの両面から以下の4項目の研究を行う。 (A) 既存の量子計算モデルの結果を量子・古典協調の観点から、あるいは「弱い」量子計算モデルの観点から再検討・再構築する。 (B) 量子計算に起こりうる現実的なエラーを考慮に入れた計算モデルの検討を進める。 (C) 量子計算の方式に応じて異なる量子回路のモデルを量子・古典協調利用の枠組みの中で検討・評価する。 (D) 量子計算と古典計算を協調して利用する計算アルゴリズムの能力を解析するための計算モデルを検討・評価する。
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Outline of Annual Research Achievements |
量子アルゴリズムによる優位性に関して、計算複雑性理論を用いて解析し、量子優位性の適用範囲を拡大した。特に、量子力学シミュレーションにおける様々な重要な量子系に対して、量子優位性の証明を拡張した。さらに、優位性証明の精度パラメータの向上を行い、より強い意味での優位性を示した。その他、無線通信における最適化問題を Groverのアルゴリズムで解く手法を開発し、必要な qubit数、ゲート数、反復回数などを具体的に解析した。 誤り耐性量子計算機が量子状態準備を離散のゲートセットからなる回路で近似して実現する時に、最適な確率分布を用いて量子状態を準備するための回路を確率的に実現することで、近似誤差を厳密に二乗削減できることを初めて示した。また、従来の状態準備回路を確率的な状態準備回路に効率的に変換し、近似誤差の二乗削減を達成するアルゴリズムを開発した。 量子分散検証に関して、集合等価性と呼ばれる問題に対する分散検証が量子と古典でどの程度効率性に差があるかを研究し、量子分散検証プロトコルと古典の下界を導出することでこの問題に対する量子優位性を明らかにした。また、量子特有の問題に対する量子分散検証プロトコルや、量子分散検証における証明者からの量子通信を古典通信に置き換えるような手法も開発した。 LUTベースの量子回路合成手法と、シャノン分解を利用して部分関数を相対位相の量子ブール回路で実現する手法を効率的に組み合わせて、少ないTゲート数と少ない補助量子ビットで、任意のブール関数を実現する量子回路を合成する手法を開発した。 流体などのダイナミクスを記述する偏微分方程式を量子計算機上で実現・シミュレートする方法を開発した。手法は古典計算機上での実現と比較して空間・時間両面で指数的な計算量削減を実現することが可能であることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定している各研究項目でそれぞれ順調に成果を創出しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き量子計算の各種のモデルにおける計算能力の解析を行う理論的なアプローチと、実際に量子計算機を利用する実践的なアプローチの両面から様々な項目の研究を進め、将来実現する量子計算機を有効に利用するための計算基盤の構築を目指す。そのために、①万能量子計算モデルに関する研究、 ②能力が限定された量子計算モデルに関する研究、③測定ベース量子計算モデルに関する研究、④量子分散計算モデルに関する研究、⑤量子回路モデルに関する研究、⑥実践的な量子計算の利用に関する研究 などの項目に関して新たな知見を得る研究を推進し、最終年度としてそれらの知見から新たに研究すべきテーマの創出を目指す。
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