Budget Amount *help |
¥88,140,000 (Direct Cost: ¥67,800,000、Indirect Cost: ¥20,340,000)
Fiscal Year 2025: ¥15,470,000 (Direct Cost: ¥11,900,000、Indirect Cost: ¥3,570,000)
Fiscal Year 2024: ¥15,340,000 (Direct Cost: ¥11,800,000、Indirect Cost: ¥3,540,000)
Fiscal Year 2023: ¥15,340,000 (Direct Cost: ¥11,800,000、Indirect Cost: ¥3,540,000)
Fiscal Year 2022: ¥19,630,000 (Direct Cost: ¥15,100,000、Indirect Cost: ¥4,530,000)
Fiscal Year 2021: ¥22,360,000 (Direct Cost: ¥17,200,000、Indirect Cost: ¥5,160,000)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究代表者の郷らは、同一細胞から複数の分子情報を取得すべく技術開発を行っている。同一細胞核から遺伝子発現情報とクロマチンアクセシビリティ情報に加えてロングリード型NGSを用いた完全長RNA配列情報も取得する技術開発を行っている。完全長RNA配列情報の取得とスプライシングバリアント解析は、発達、細胞タイプ、疾患感受性、種間差など様々な細胞の状態を規定する重要な情報を含むため、それらの情報を加味したマルチモーダルな解析を進め多面的に現象の理解を進めることが重要である。実例として、ヒトと類人猿の死後脳や疾患霊長類モデルを用いた解析に適用した。ヒトと類人猿の比較解析から、ヒト特異的エクソンを持つ遺伝子を約600個同定し、エピゲノム制御を含めた遺伝子制御ネットワークとそれが基盤となり生み出される「ヒトらしさ」の統合的な解析を進めている。 研究分担者の二階堂らは、二階堂らが開発した世界最高性能を誇るQuartz-Seq2法をアクソンのミエリン由来のデブリなどが多く含まれる成体脳に適用し、成体脳から健康な1細胞を採取することで、1細胞RNAシーケンスを行う手法を開発した(Shima Y. et al. Cell Reports. 2023)。マウス精神疾患モデルの視床室傍核(PVT)ニューロンから平均8,700遺伝子を検出した。これは既存手法の4倍程度の遺伝子検出率である。この手法で得られたPVTニューロンの遺伝子発現パターンから5つの細胞種に分類できることが明らかになった。それぞれの細胞型の投射パターンを解析したところ、別々の脳領域に投射しており、そのうちのひとつは食欲関連神経ペプチドと強い関連があることが明らかになった。このように成体脳から高感度の遺伝子発現と取得し神経投射の解析と統合することで、神経回路と細胞型の関連を明らかにできることを示した。
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