Project Area | Digital biosphere: integrated biospheric science for mitigating global environment change |
Project/Area Number |
21H05318
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Research Category |
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Transformative Research Areas, Section (IV)
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Research Institution | The University of Tokyo (2022-2024) National Institute for Environmental Studies (2021) |
Principal Investigator |
伊藤 昭彦 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (70344273)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中岡 慎一郎 国立研究開発法人国立環境研究所, 地球システム領域, 主任研究員 (00450164)
安立 美奈子 東邦大学, 理学部, 准教授 (40450275)
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Project Period (FY) |
2021-09-10 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥139,620,000 (Direct Cost: ¥107,400,000、Indirect Cost: ¥32,220,000)
Fiscal Year 2024: ¥27,690,000 (Direct Cost: ¥21,300,000、Indirect Cost: ¥6,390,000)
Fiscal Year 2023: ¥27,820,000 (Direct Cost: ¥21,400,000、Indirect Cost: ¥6,420,000)
Fiscal Year 2022: ¥27,820,000 (Direct Cost: ¥21,400,000、Indirect Cost: ¥6,420,000)
Fiscal Year 2021: ¥28,210,000 (Direct Cost: ¥21,700,000、Indirect Cost: ¥6,510,000)
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Keywords | モデル統合化 / 炭素貯留固定 / バイオマス生産 / モデル検証 / 高分解能シミュレーション / 高分解能モデル / 炭素固定 / 光合成生産力 / 観測データ利用 / 気候変動緩和 / 生物圏モデル / 気候変動 / 生物地球化学 / 炭素循環 / 土地利用 / 観測連携 / 陸域生態系 / 海洋生態系 / 高分解能化 / 生物圏機能 / 炭素吸収固定 |
Outline of Research at the Start |
研究領域のデータと成果を活用して全球の生物圏機能をシミュレートする高分解能モデル「デジタルバイオスフェア」を開発し、統合生物圏科学の具体化に貢献する。変動環境下での生物圏機能の最適利用に関するシミュレーションを実施し、地球環境激変の影響予測とそれを防止する対策に必要な土地面積などに関して系統的な評価を行う。生理生態的プロセスに基づくメカニスティックなモデルと、観測データから導出されるデータ駆動モデルの長所を組み合わせ、二酸化炭素吸収量やバイオマス量を高い空間分解能で計算し、過去から将来にわたる変動環境下での応答を推定する。
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Outline of Annual Research Achievements |
統合的な生物圏モデルを開発するための研究を実施した。入力する気象データを検討し、時間ステップが1時間かつ空間分解能が0.25度と高いERA5を選択した。任意の領域について1kmメッシュに内挿するためのコードを作成した。陸域生態系モデルVISITについてOpenMPによる並列化を行ったうえで動作実験を行った。その際に、将来的にスーパーコンピュータ上で実行することを想定した性能評価に関する予備的な検討を行った。観測を実施する研究班との連携を進め、土壌炭素動態に関するモデル再現性を高めるための検討などを進めた。新しいモデルの応用として、海陸の境界にあるマングローブ林にモデルを適用し、炭素収支の再現を試みた。海洋モデルROMES-PISCESについては、前年度から引き続き太平洋域を中心に数kmメッシュで計算を行うためのコード開発を進めた。並行して、データ科学的手法によって観測された海洋CO2フラックスデータを空間的に拡張する経験モデルに関する試行を行った。陸域モデルVISITについては、国際的モデル相互比較プロジェクトに参加し、CO2など温室効果ガス収支に関するシミュレーション結果を提供した。そこでは観測データを用いたベンチマーキングが実施され、VISITモデルの妥当性と特徴が示された。また、IPCC報告書で使用された気候予測シナリオを用いた影響評価に関する国際モデル相互比較(ISIMIP)に参加し、過去から将来の気候変動が植生バイオマス炭素ストックに与える影響の要因分離などを進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
陸域モデルVISITと海洋モデルROMES-PISCESについては、それぞれ高分解能での広域シミュレーションに向けた開発が進められた。領域内の観測担当班との連携が進められた。国際モデル相互比較プロジェクトへの参加については、当初計画以上の成果をあげることができた。一方で、ポスドク研究員の雇用については人材不足の影響を受け、採用は翌年以降に持ち越された。
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Strategy for Future Research Activity |
最優先で進めるべきなのは、モデル開発を担うポスドク研究員の採用であり、公募を継続するとともに情報を周知して確実な雇用を目指す。陸域モデルについては高分解能シミュレーションの予備計算を進め、同時に全球の長期計算に適した中分解能バージョンの開発も行う。観測キャンペーンに参加し、観測データ利用や統合化に向けた研究を加速する。
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