Project Area | Establishment of Child Poverty Research |
Project/Area Number |
22H05100
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Research Category |
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Transformative Research Areas, Section (I)
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
大石 亜希子 千葉大学, 大学院社会科学研究院, 教授 (20415821)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安藤 藍 千葉大学, 教育学部, 准教授 (20750441)
嵯峨 嘉子 大阪公立大学, 大学院現代システム科学研究科, 准教授 (30340938)
内藤 朋枝 成蹊大学, 経済学部, 講師 (30909643)
末盛 慶 日本福祉大学, 社会福祉学部, 教授 (70387744)
西村 智 関西学院大学, 経済学部, 教授 (10351727)
長谷部 拓也 上智大学, 国際教養学部, 准教授 (60748896)
野崎 祐子 椙山女学園大学, 現代マネジメント学部, 教授 (60452611)
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Project Period (FY) |
2022-06-16 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥25,480,000 (Direct Cost: ¥19,600,000、Indirect Cost: ¥5,880,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
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Keywords | 貧困 / 子ども / ジェンダー |
Outline of Research at the Start |
本研究では、(1)子どもの生育環境のジェンダー差とそれが生じる背景を分析し、(2)貧困が子どものアウトカムに及ぼす影響にどのようなジェンダー差があるのかを解明するとともに、(3)母子世帯と父子世帯、里親家庭などの世帯類型の違いが子どものウェルビーイングに与える影響を把握する。 研究手法としては、大規模データを用いた計量分析に加えて、母子・父子世帯、児童養護施設出身者などに対するインタビュー調査などの質的調査を併用する。ジェンダー・ギャップが大きい日本社会を対象に、子ども期からの貧困のジェンダー差を分析することを通じて、貧困研究のみならずジェンダー研究にも新たな学術的貢献をなすことを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、(1)子どもの生育環境のジェンダー差とそれが生じる背景を分析し、(2)貧困が子どものアウトカムに及ぼす影響にどのようなジェンダー差があるのかを解明するとともに、(3)母子世帯と父子世帯、里親家庭などの世帯類型の違いが子どものウェルビーイングに与える影響を把握することを目的としている。2023年度は、公募研究の研究者をまじえて合同の研究会を定期的に開催し、研究交流とディスカッションを行った。主な研究実績は以下の通りである。 第1に、子どもの生育環境のジェンダー差については、子どものマルトリートメントに着目し、マルトリートメントが起こる背景を探るとともに、子どもと保護者の性別組み合わせによる違いを東京都調査から把握し、本学術変革領域研究の領域会議で報告を行うとともに、貧困研究大会においても報告を行った。 第2に、世帯内の資源配分のジェンダー差に着目し、「消費生活に関するパネル調査」を用いて有償・無償労働時間や生活満足度のジェンダー差と世帯内交渉力の関係について分析を行うとともに、社会政策学会での報告、貧困研究大会シンポジウムにおいての討論を行った。第3に、親の働き方と子どもの健康アウトカムとの関係について、厚生労働省「21世紀出生児縦断調査」に基づき、世帯の経済状況と男女差に着目して分析を行った。第4に、認定NPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむがシングルマザー世帯を対象としてコロナ期に実施した月次パネル調査に基づき、養育費の受給状況の断続性と子どもへの教育期待の関係について予備的分析を行った 第5に、労働政策研究・研修機構と共同主催で労働政策フォーラムを開催し、貧困研究者・労働研究者・ひとり親支援に従事する団体当事者を交えて時間の貧困を含めた貧困のジェンダー差について議論した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究計画のうち、(3)質的調査による子どもの貧困とジェンダーの分析について、母子世帯・父子世帯・児童養護施設出身者に対する質的調査が、対象者の選定の困難から予定より遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度には、実証分析に従事するメンバーを増強して以下の研究を推進する。 【1】子どもの生育環境のジェンダー差の分析/貧困アウトカムのジェンダー差の分析 研究目的の(1)子どもの生育環境のジェンダー差とそれが生じる背景、および(2)貧困が子どものアウトカムに及ぼす影響のジェンダー差について、「21世紀出生児縦断調査」その他の統計調査を用いて実証分析を行う。具体的には、親の働き方が子どもの生活時間配分や、子どもの健康や発達に及ぼす影響を把握するとともに、そこにどのようなジェンダー差が存在するか、所得階層等による違いがみられるかどうかを検討する。また、子どものマルトリートメントについての分析の精緻化を図る。 【2】貧困アウトカム指標、ジェンダー指標の検討 本研究班では量的研究と質的研究を並行して実施するため、どのような指標を用いて子どものアウトカムや貧困アウトカムを評価するのか、またその妥当性について国内外の文献リサーチを行うとともに、外部識者を交えた研究会を開催して検討する。 さらに、ジェンダーを何によってとらえるのかという点についても、セクシュアリティの観点から専門家ヒアリングを行ったり文献サーベイを行う。 【3】質的調査による子どもの貧困とジェンダーの分析 研究目的の(3)母子世帯と父子世帯、里親家庭などの世帯類型の違いが子どものウェルビーイングに与える影響を、当事者へのインタビュー調査等の質的調査によって把握する。
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