• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to previous page

ゲノム-メタボロームに基づく複雑系生合成パスウェイの予測とエンジニアリング

Planned Research

Project AreaSystems biosynthetics based on accumulation, prediction, and creation of biological reactions
Project/Area Number 22H05124
Research Category

Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)

Allocation TypeSingle-year Grants
Review Section Transformative Research Areas, Section (II)
Research InstitutionChiba University

Principal Investigator

山崎 真巳  千葉大学, 大学院薬学研究院, 教授 (70222370)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) Rai Amit  国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, 研究員 (60760535)
Project Period (FY) 2022-06-16 – 2027-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2025)
Budget Amount *help
¥86,190,000 (Direct Cost: ¥66,300,000、Indirect Cost: ¥19,890,000)
Fiscal Year 2025: ¥13,520,000 (Direct Cost: ¥10,400,000、Indirect Cost: ¥3,120,000)
Fiscal Year 2024: ¥13,260,000 (Direct Cost: ¥10,200,000、Indirect Cost: ¥3,060,000)
Fiscal Year 2023: ¥17,550,000 (Direct Cost: ¥13,500,000、Indirect Cost: ¥4,050,000)
Fiscal Year 2022: ¥27,950,000 (Direct Cost: ¥21,500,000、Indirect Cost: ¥6,450,000)
Keywords植物二次代謝 / ゲノム / トランスクリプトム / メタボロム / アルカロイド / 生合成 / メタボローム / トランスクリプトーム / フラボノイド / 代謝フロー / 統合オミクス / カンプトテシン / 二次代謝 / 生体触媒 / 代謝工学
Outline of Research at the Start

染色体レベルの高精度の植物ゲノム配列情報を基盤として、複雑な物質生産経路からなる植物二次代謝に関わる生体触媒ならびに物質輸送や発現制御に関わる因子の発掘と解明を進める。ゲノム配列情報からの予測、トランスクリプトーム情報からの予測ならびにこれらとメタボローム情報等の統合解析により生合成遺伝子群の予測と同定を進める。さらには合理的な代謝エンジニアリングに応用展開する。

Outline of Annual Research Achievements

本研究は、植物が化学多様性に富む生理活性物質・機能性物質を生産するしくみを根本的に理解し持続可能な利用に応用展開することを目的とする。植物における複雑な物質には多様な生体内反応を担う生体触媒である酵素と細胞内・間の物質輸送をになう輸送体タンパク質が関与しており、それぞれが精緻な制御を受けている。これらの情報は遺伝情報としてゲノムに記載されているので、ゲノムを基盤とした統合オミクス解析を展開することにより複雑な物質生産機構を解明できると期待される。本年度は、抗がん性モノテルペノイドインドールアルカロイド(MIA)のカンプトテシンを生産するアカネ科チャボイナモリについて、染色体レベルでアセンブルされた高品質ゲノム配列情報をもとに遺伝子クラスターならびにcis配列-trans因子の探索を行った。さらにこの高品質ゲノム配列を足場として、既存のトランスクリプトーム・メタボロームデータを再解析することによって基盤となる共存性データベースを整備した。これらの情報(ゲノム構造、MIA関連代謝物とリンクした発現遺伝子リスト等)からMIA生合成に関与すること予測される候補遺伝子を絞り込みこれらについてゲノム編集によるターゲット遺伝子のノックアウト体を作出した。また種子にイオンビーム照射よるランダム変異体を作製した。これらのうち、輸送体をコードする遺伝子のノックアウトラインにおいてMIA関連代謝物の含有量に変動が見られ、これらが生合成中間体の輸送に関与することが示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

カンプトテシン生産に関与する遺伝子クラスターとして、既知の生合成酵素[トリプトファン脱炭酸酵素(TDC)、ゲラニオール10-水酸化酵素(G10H)、セコロガニン合成酵素(SLS)、ストリクトシジン合成酵素(STR)]ならびに生合成下流の分子修飾における酸化還元反応を触媒すると予測されるチトクロームP450(CYP)ならびに2-オキソグルタル酸依存性ジオキシゲネース(2OD)をコードする遺伝子群等が含まれ、カンプトテシン生合成に関与することが予測される遺伝子クラスターを明らかにすることができた。これらを足場としてとして、既存のトランスクリプトームデータをマッピングすることにより発現様式をとメタボロームデータと統合解析することによって基盤となる共存性データベースを整備し、カンプトテシン生合成に関与すると予測される候補遺伝子を絞り込むことができた。これらのうち、複数の輸送体遺伝子のノックアウトラインにおいてMIA関連代謝物の含有量に変動が見られ、これらが生合成中間体の輸送に関与することが示唆され、カンプトテシン生合成に関する新しい知見を得ることができた。イオンビーム照射よるランダム変異体作製については、照射種子の発芽率、生育後の催奇形率を調べることにより、適正な照射ビーム強度を決めることができた。今後はこの条件にて照射種子数を増やしスクリーニングの確度を上げることができると予想される。安定同位体取込による生合成中間体の解明を進めた。

Strategy for Future Research Activity

遺伝子クラスター解析、共発現解析および代謝物の変化した変異体のゲノム解析からカンプトテシン生合成に関与することが推定される遺伝子群についてファンクショナルゲノミクスによる機能解析をさらに進める。CRISPR/Cas9系を用いたゲノム編集により候補遺伝子のノックアウト毛状根あるいは候補遺伝子を過剰発現させた毛状根を作製する。これらの毛状根における安定同位体標識を用いた精密メタボロミクス解析により代謝物変動を解析する。ノックアウト体あるいは過剰発現体により生合成中間体の変動により、遺伝子機能を逆遺伝学的に同定する。可能な場合には組換えタンパク質を用いた触媒酵素の機能同定を行う。ファンクショナルゲノミクスにより明らかにされたカンプトテシン生合成の分子基盤に関する知見を基に、他のモノテルペノイドインドールアルカロイド生産植物のゲノム情報を用いて種間の比較ゲノミクス・メタボロミクスを行う。現在までに染色体レベルまでに連続しているゲノム配列はチャボイナモリゲノムのみであるが、これを足場として断裂したゲノム情報(ニチニチソウ、キジュ、クサミズキ等)を解析することにより、より詳細な遺伝子クラスター解析が可能になる。これらを解析することにより植物の進化、種分化とアルカロイド分子の炭素骨格多様性の関係を明らかにする。また、カンプトテシン以外の関連アルカロイド生合成についても生合成中間体の探索などを進める。

Report

(1 results)
  • 2022 Annual Research Report
  • Research Products

    (4 results)

All 2022

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results,  Open Access: 2 results) Presentation (1 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] Chromosome-scale genome assembly of <i>Glycyrrhiza uralensis</i> revealed metabolic gene cluster centred specialized metabolites biosynthesis2022

    • Author(s)
      Rai Amit、Hirakawa Hideki、Rai Megha、Shimizu Yohei、Shirasawa Kenta、Kikuchi Shinji、Seki Hikaru、Yamazaki Mami、Toyoda Atsushi、Isobe Sachiko、Muranaka Toshiya、Saito Kazuki
    • Journal Title

      DNA Research

      Volume: 29

    • Related Report
      2022 Annual Research Report
    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Journal Article] リジンからアルカロイド生産への代謝分岐2022

    • Author(s)
      山崎 真巳
    • Journal Title

      植物の生長調節

      Volume: 57 Pages: 108-113

    • Related Report
      2022 Annual Research Report
    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Presentation] カンプトテシン生合成に関与する遺伝子クラスター内に存在するトランスポーター遺伝子の機能2022

    • Author(s)
      二反田望実, RAI Amit, 齊藤和季, 山崎真巳
    • Organizer
      日本植物生理学会年会(Web)
    • Related Report
      2022 Annual Research Report
  • [Book] Exploring the Diversity of Plant Alkaloids through a Multiomics Approach. in “Phytopharmaceuticals and Biotechnology of Herbal Plants”2022

    • Author(s)
      Megha Rai, Mami Yamazaki
    • Total Pages
      386
    • Publisher
      CRC Press
    • Related Report
      2022 Annual Research Report

URL: 

Published: 2022-06-20   Modified: 2025-06-20  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi