Molecular dynamic mechanism of the sexual selection core in the plant hermaphroditism
Project Area | Genomic dynamics underlying the plastic hermaphroditism in plants: the basis of exploratory reproductive adaptations. |
Project/Area Number |
22H05174
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Research Category |
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Transformative Research Areas, Section (III)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤井 壮太 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (90716713)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 義宣 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 助教 (10869390)
草野 修平 国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, 研究員 (80759291)
櫻庭 俊 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子生命科学研究所, 主幹研究員 (90647380)
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Project Period (FY) |
2022-06-16 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥103,350,000 (Direct Cost: ¥79,500,000、Indirect Cost: ¥23,850,000)
Fiscal Year 2024: ¥19,370,000 (Direct Cost: ¥14,900,000、Indirect Cost: ¥4,470,000)
Fiscal Year 2023: ¥20,150,000 (Direct Cost: ¥15,500,000、Indirect Cost: ¥4,650,000)
Fiscal Year 2022: ¥24,050,000 (Direct Cost: ¥18,500,000、Indirect Cost: ¥5,550,000)
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Keywords | 植物 / 生殖 / タンパク質間相互作用 / 有機化学 / 分子動力学 / MDシミュレーション / 種間障壁 / 自他識別 |
Outline of Research at the Start |
動けない植物は進化の過程で他殖と自殖を切り替えられる「両性花システム」を創出した.それと同時に、雌しべに運ばれてくる同種・異種、自己・非自己の花粉の中からふさわしいものを選択する機構が構築され、広範な地球環境へ適応進出するための繁殖戦略を生み出す基礎となった.しかしながら、その多次元の花粉選択の分子動態と、それが植物進化に与えるインパクトは未解明である.本研究では、【課題1】で、異種を排除し同種 受精を保障する生殖選択分子による細胞膜や転写制御の動態を解明する.さらに、【課題2】では自他花粉の識別機構の鍵タンパク質分子の活性、構造の理解を元に、被子植物のゲノム進化動態との連動を明らかにする.
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Outline of Annual Research Achievements |
動けない植物は進化の過程で他殖と自殖を切り替えられる「両性花システム」を創出した.それと同時に、雌しべに運ばれてくる同種・異種、自己・非自己の花粉の中からふさわしいものを選択する機構が構築され、広範な地球環境へ適応進出するための繁殖戦略を生み出す基礎となった.本研究は以下二つの課題を主軸として、雌しべにおける生殖選択コア機能を多角的に明らかにすることを目的とした. 【課題1】異種排除コア因子による雌しべ細胞動態の制御 2022年度は、SPRI1の生化学的な解析を行い、SPRI1が細胞内で複合体を形成することを明らかにした.また、並行して転写因子SPRI2の機能解析も行い、転写因子として細胞壁関連の遺伝子群を制御する役割をもつことを明らかにしてきた.さらに、花粉因子であるGRPについてはゲノム編集による染色体レベルのクラスター欠損変異体を作出することで、機能解析を開始している.そしてGRPの分子動態の解析については、分子動力学による解析系の構築を行なった. 【課題2】自他識別機構コア分子の構造活性相関とゲノム進化 2022年度は研究室において系統維持してきたペチュニアのゲノムシークエンス解析を行なった.現在データが得られてきており、ゲノムアッセンブリー、系統間の配列比較、重複配列の解析や分子進化解析を行なっているところである.また、S-RNaseのRNA分解アッセイ系を構築した上で、S-RNaseを阻害する化合物をもとめて化合物ライブラリーのスクリーニングを行なった.その結果、S-RNaseの機能を阻害する活性がある化合物を見出しつつある.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
課題1のSPRI2の機能解析については当初の目標を越え、既に標的下流因子の同定とその機能解析まで到達した.現在SPRI2とその下流因子に関わる論文を投稿し、査読を受けているところである.また、SPRI1に関しても複合体の構造が明らかになりつつあり、こちらも現在論文投稿準備中である.課題2のS-RNaseの機能解析については、阻害活性がある化合物が複数得られつつあり、今後の解析によって分子制御のメカニズムに至れることが期待できる.また、ゲノム解析もHiFi Readの活用によってスムーズに進捗しており、S遺伝子座の構造がシームレスに得られつつある.
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Strategy for Future Research Activity |
【課題1】異種排除コア因子による雌しべ細胞動態の制御 今後は、SPRI1複合体の構造をさらに明らかにすることを目指す.また、SPRI1複合体に含まれる協調因子の候補についても機能解析を進めており、現象との関連を明らかにする.GRPに関しては、複数の分子種の機能比較の解析を進めており、天然変性領域のもつ役割について精査を行ってゆく. 【課題2】自他識別機構コア分子の構造活性相関とゲノム進化 引き続き、S遺伝子座のゲノム解析を行い、S-RNaseとSLFのゲノム進化の系譜を明らかにする.特に、セントロメアとの関連性が見出せつつあるため、セントロメアヒストンや、配列の進化について多角的な解析を行う.また、S-RNaseの塩基認識特異性についても特異的阻害化合物や、RNA分解特異性について更に広い試験を行なっていく.
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Report
(1 results)
Research Products
(13 results)