Planned Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (B)
霊長類や鯨類等の高等脊椎動物は、群れ内の複雑な社会関係を背景に認知機能が発達し、高度な知性を獲得したと言われている。頭足類は脊椎動物とは独立に高い認知能力を進化させているが、頭足類においても認知能力と社会性とは直接的な関係は見られない。本研究は、非常に発達した認知能力を示すにも関わらず単独性であるタコ類等を含む、様々な頭足類を対象に、摂餌や繁殖、対捕食行動などの生存に直接関係するイベントにおける縄張りや互恵行動といった個体間相互作用によって社会認知能力は進化してきたことを検証し、頭足類の高度に発達した知能が進化した過程、独自に獲得した中枢神経基盤の解明により、社会的知性仮説の再定義を目指す。