Construction of a history of world philosophy based on the concept of dignity by integrating the history of the concept of dignity in the Western and non-Western worlds
Project Area | Establishing the Field of Dignity Studies:Toward an Interdisciplinary Paradigm of Social Integration Based on the Concept of Dignity |
Project/Area Number |
23H04852
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Research Category |
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Transformative Research Areas, Section (I)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
納富 信留 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (50294848)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 隆博 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (20237267)
上原 麻有子 京都大学, 文学研究科, 教授 (40465373)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥27,820,000 (Direct Cost: ¥21,400,000、Indirect Cost: ¥6,420,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥4,000,000、Indirect Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 尊厳 / 世界哲学 / 哲学史 / 西洋哲学 / 中国哲学 / 女性哲学者 / 日本哲学 / 東アジア哲学 / 世界哲学史 / ジェンダー学 / 比較哲学 |
Outline of Research at the Start |
現在国際的に世界哲学と世界哲学史を構築しようとする動向が強まっており、欧米でも複数のプロジェクトが活動している。本計画研究では、計画研究 A02とA03と連携をとりつつ、両者の議論を統合して「尊厳」概念を基盤とした世界哲学史の可能性を具体的に検討する。そしてその研究成果を「世界哲学会議」で発信をして「尊厳学」 の確立に寄与する。そのために「世界哲学会議」の招致等に関与する。研究の柱として「西洋哲学」を起源であるギリシア哲学に遡って再検討すること、中国哲学という軸から「哲学」の相対化と比較を図ること、そして近代を中心にそうした多元的哲学伝統を吸収し反映させる日本哲学の可能性を検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は「尊厳」概念を位置づけるための基礎となる「哲学」のあり方を「世界哲学・世界哲学史」として構築することを目指し、2023年度は、従来の「哲学・哲学史」を再検討しつつ「尊厳」を世界的に位置づけるための基盤的考察を行った。 7月1日に大正大学で開催された比較思想学会50周年記念シンポジウム「比較哲学と世界哲学」で中島隆博と納富信留が世界哲学の発表を行い、その機会に登壇者ブラット・デービス、上原麻有子と研究方針会議を開いた。5月27-30日に東京大学文学部を会場に、FISP(The International Federation of Philosophical Societies、哲学系諸学会国際連合)運営委員会に合わせて開催した国際シンポジウム「世界哲学と世界の危機World Philosophy and World Crises」で、納富と上原が世界哲学・日本哲学について研究発表を行った。また、8月23日にCIPSH(The International Council for Philosophy and Human Sciences: 国際哲学人文科学会議)総会に合わせた国際公開シンポジウム(東京大学文学部)で、中島が「世界哲学」について基調講演を行った。9月11-12日に東北大学で開催された第7回日中哲学フォーラムでは、納富、中島、上原がそれぞれ「世界哲学」について研究報告を行った。 12月14-16日にドイツ・ヒルデスハイム大学で「世界哲学・世界哲学史」をテーマにした国際ワークショップをハイブリッド開催し、日本からは上原らが現地参加し、納富と中島はオンラインで研究発表・議論を行った。それを受けて、3月25-26日に東京大学文学部でヒルデスハイム大学の研究者を招いて第2回国際ワークショップを開催し、納富が「世界哲学」について基調報告を行い、中島、上原、参加者とアフリカ哲学、フェミニズム、人種差別の哲学などの「尊厳」に関わる重要テーマを議論した。 これらをつうじて「世界哲学・世界哲学史」の理念を海外の研究者たちと一緒に練り上げ、「尊厳」哲学の準備がなされた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は計画していた研究発表・成果発表を、ほぼ予定通りに実施した。日本国内で開催された国際学会では、「比較思想学会50周年記念シンポジウム:比較哲学と世界哲学」(セッションは英語で行われた)、FISP(The International Federation of Philosophical Societies、哲学系諸学会国際連合)の国際シンポジウム「世界哲学と世界の危機World Philosophy and World Crises」、CIPSH(The International Council for Philosophy and Human Sciences: 国際哲学人文科学会議)国際公開シンポジウム(東京大学文学部)、第7回日中哲学フォーラムという重要な機会に、研究発表で国内外の研究者と議論することができた。 国外では、ドイツ・ヒルデスハイム大学での国際ワークショップ開催し、東京大学文学部でヒルデスハイム大学の研究者を招いて第2回国際ワークショップを開催した。その機会にも多くの研究者や学生が参加して「世界哲学」の可能性について議論することができた。 出版物としては、納富信留『世界哲学のすすめ』(ちくま新書)をはじめ、専門論文・一般書の両方で成果を広く発信している。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究では、まず「世界哲学・世界哲学史」を日本国内だけでなく、東アジアや世界で具体的に展開することを目指していく。具体的には、2024年8月にイタリア・ローマ(サピエンツァ大学)で開催される世界哲学会議(WCP 2024)に参加し、そこで日本初のプロジェクトとして「世界哲学」を宣伝し、その中で「尊厳」を研究する国際尊厳学を位置付けつつ、海外の研究者と検討を進めていく。世界哲学会議に参加する哲学研究者との繋がりから、特に中国・台湾・韓国など東アジアとの連携を図っていく。 世界哲学において一つの重要テーマとなる「ジェンダーと哲学」の問題については、哲学史における女性哲学者の役割とそれに関わる問題を検討し、尊厳学の一部として発信していく。
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Report
(1 results)
Research Products
(38 results)